経常黒字が過去最大の31.8兆円に拡大、2年連続で記録更新
経常黒字31.8兆円で過去最大、2年連続更新

経常黒字が過去最大の31.8兆円に拡大、2年連続で記録更新

財務省が9日に発表した2025年の国際収支速報によると、海外とのモノやサービス、投資の取引状況を示す経常収支の黒字額は、前年比11.1%増の31兆8799億円となりました。これは比較可能な1985年以降の過去最大の黒字額を2年連続で更新する結果となり、日本経済の国際的な収支構造の強さを浮き彫りにしています。

貿易収支の赤字幅が縮小、輸出がアジア向けを中心に好調

輸出から輸入を差し引いた貿易収支は8487億円の赤字となりましたが、その赤字幅は前年より2兆8115億円縮小しました。輸出は2.5%増の107兆7630億円で、特にアジア向けの伸びが目立ちました。一方、輸入は0.1%減の108兆6118億円とほぼ横ばいでした。半導体などの電子部品や食料品の輸出が好調だったことが、この改善に大きく寄与しています。

第1次所得収支が増加、海外子会社からの配当金が要因

投資に伴う利子や配当のやりとりの動向を示す第1次所得収支は、4.7%増の41兆5903億円となりました。この増加は、海外子会社からの配当金が増加したことが主な要因です。日本の企業が海外で展開する事業からの収益が堅調に伸びていることを示しており、国際的な投資活動の活発さを反映しています。

サービス収支は赤字拡大、旅行収支は過去最大の黒字に

サービス収支は3兆3928億円の赤字で、赤字幅は前年より6163億円拡大しました。これは、日本の自動車や医薬品メーカーが海外で支払った研究開発費用の増加が響いたためです。一方、旅行収支は訪日客数の増加を受けて6兆3429億円の黒字となり、過去最大を更新しました。観光業の回復が、サービス収支の一部を補う形となっています。

全体として、経常黒字の拡大は、輸出の好調さと海外投資からの収益増加が主な要因であり、日本経済の国際的な競争力と安定性を示す指標となっています。今後の動向には、世界経済の情勢や為替変動の影響が注目されます。