ウクライナ男子フィギュア選手、戦場の父に捧げる演技で自己ベスト更新
ウクライナ選手、父に捧げる演技で自己ベスト更新

ウクライナ選手、戦場の父への思いを氷上に刻む

2026年2月10日、ミラノ・コルティナオリンピックの男子フィギュアスケートショートプログラムで、ウクライナのキリロ・マルサク選手(21歳)が感動的な演技を披露しました。彼は、ウクライナ東部の戦場で兵士として戦う父、アンドリーさん(50歳)に捧げる演技で、自己ベストとなる86.89点を記録し、観客を沸かせました。

侵略下での練習と家族の支え

マルサク選手は、2022年に始まったロシアによるウクライナ侵略後、国外に逃れ、フィンランドを拠点に練習を続けてきました。戦禍が続く中、心を痛めながらも、父からの日々のメッセージが大きな支えとなったと語ります。演技で使用した曲「フォール・オン・ミー」は、父が選んだもので、歌詞には親子の深い絆が表現されています。

演技中、彼は軽快なステップと高さのあるジャンプを次々と成功させ、終了後には力強いガッツポーズを見せました。「滑っている間は何も考えず、集中して跳んでいただけです」と振り返り、父への思いを胸に刻みました。

終わらない戦争と不屈の精神

侵略から間もなく4年が経過しますが、終戦の兆しはまだ見えません。それでもマルサク選手は、「私たちは強い国民で、決してあきらめません」と力強く宣言。母国への愛と家族の絆を胸に、2月13日のフリープログラムに臨む意欲を示しています。

この演技は、スポーツを通じて戦争の悲劇と人間の強さを伝える、感動的な瞬間となりました。世界中のファンが、彼の勇気と家族の絆に心を打たれています。