三井物産、バングラデシュで沖縄本島規模の水田で温室効果ガス削減事業を開始
バングラデシュ水田で温室効果ガス削減 三井物産が沖縄本島規模で

バングラデシュの広大な水田で温室効果ガス削減に挑戦

三井物産は、バングラデシュにおいて沖縄本島ほどの面積に相当する水田で、温室効果ガスの削減事業を開始したことを正式に発表しました。この取り組みは、稲作が盛んな同国で、大規模な環境対策を推進する画期的なプロジェクトとして注目を集めています。

沖縄本島規模の10万ヘクタール超で実施

事業対象となる水田の広さは、10万ヘクタールを超える大規模な面積であり、これは沖縄本島とほぼ同等の規模に相当します。バングラデシュは世界有数の稲作地帯として知られており、この広大な農地を活用した温室効果ガス削減の試みは、気候変動対策において重要な意味を持ちます。

メタン排出を3割削減する革新的な栽培方法

水田の土壌には、酸素が不足した環境で活動する菌が存在し、これが温室効果ガスの一種であるメタンを生成します。三井物産が導入する栽培方法では、栽培期間中に排水して土壌を乾燥させ、その後再び水を満たす工程を複数回繰り返すことで、土壌に酸素を供給します。

この手法により、従来の常に水を満たした状態での栽培と比較して、メタンの排出量を約30%削減できると見込まれています。現地では、温室効果ガス削減で実績を持つNGO「ボンドゥ」と連携し、モニタリングや水位測定を実施しながら、効果的な実施を目指しています。

クレジット販売でビジネス機会を創出

削減された温室効果ガスは、排出量取引市場で取引可能な「クレジット」として販売される予定です。日本では2026年4月に排出量取引制度が本格的に導入されることから、企業の関心が高まっており、このクレジットに対する引き合いは強いと期待されています。

三井物産は、この事業を通じて環境負荷の低減に貢献するとともに、新たなビジネスチャンスの開拓も視野に入れています。世界的な脱炭素の流れの中で、農業分野からの温室効果ガス削減は重要な課題となっており、今回の取り組みが他地域への拡大や類似プロジェクトの促進につながる可能性も秘めています。