障害者グループホーム傷害致死事件、容疑者が事件後に茨城で新施設を開設
千葉県柏市の障害者グループホームで入居者の男性(当時19歳)を暴行し死亡させたとして、代表だった根本康基容疑者(36歳)が逮捕された事件で、容疑者が事件後に茨城県で別のグループホームを立ち上げ運営していたことが2月11日、関係者への取材で明らかになった。容疑者はシフトにも入り、入居者に直接接していたという。開設許可を出した茨城県は事件を把握していなかった。
事件の概要と容疑者の行動
根本容疑者は昨年3月16日から17日ごろ、柏市のグループホームで入居者の男性に殴る蹴るの暴行を加え、死亡させた疑いが持たれている。所管する柏市は3月19日に職員からの通報で死亡を把握し、同日に施設への聞き取りを実施。その後、千葉県警に情報提供した。
通常、虐待が疑われる場合は関係する自治体による調査や監査を経て、指定取り消しなどの行政処分に進む。取り消し処分になると、その法人や代表者は5年間、同様の事業ができなくなる。
施設の廃止と行政処分の回避
柏市によると、当該グループホームは事件から約2週間後の3月31日付での廃止届が2月に提出され、受理されていた。施設が廃止されると、監査や行政処分は実施できなくなる。警察の捜査への影響を避けるため、虐待認定はされなかった。
このため、根本容疑者は行政処分を受けることなく、茨城県で新たなグループホームを開設することが可能となった。茨城県は事件を把握しておらず、許可手続きが通常通り進められたとみられる。
新施設の運営状況と課題
茨城県で開設されたグループホームでは、根本容疑者がシフトに入り、入居者と直接接していたという。この事実は、事件後の再発防止策が不十分であることを浮き彫りにしている。
障害者施設の安全確保と虐待防止には、自治体間の情報共有や迅速な対応が不可欠だが、今回のケースではそれが機能しなかった。今後の制度見直しが求められる状況だ。