円が急騰、1ドル=152円70銭台に 米消費減速懸念でドル売り広がる
11日のアジア外国為替市場において、対ドルの円相場は一時、1ドル=152円70銭台まで急騰し、円高・ドル安が顕著に進みました。この動きは、米国の消費減速懸念からドルを売る動きが広がったことが主な要因で、約2週間ぶりの円高水準となりました。
米小売売上高の不振が市場に影響
10日に発表された昨年12月の米小売売上高が市場予想を下回ったことが、今回の円高の引き金となりました。12月は年末商戦の時期であり、個人消費の盛り上がりが期待されていましたが、インフレ(物価上昇)による伸び悩みが鮮明になっています。このデータを受けて、市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げに動きやすくなるとの見方が強まり、ドル売りが加速しました。
ニューヨーク市場からアジア市場への波及
ニューヨーク外国為替市場では、前日の取引が1ドル=154円30銭台で大方終了しましたが、その後のアジア市場で円高・ドル安が一段と進みました。このような動きは、以下の要因が複合的に作用した結果です。
- 米国の経済指標の弱さに対する懸念
- FRBの利下げ期待の高まり
- トランプ大統領によるFRBへの利下げ圧力の強化
トランプ大統領は、FRBに対し利下げ圧力を強めており、パウエル議長の後任に元FRB理事のケビン・ウォーシュ氏を指名すると発表しています。こうした政治的な動きも、市場の不安定さを助長する一因となっています。
全体として、今回の円急騰は、米国経済の先行きに対する慎重な見方が広がっていることを反映しており、今後の為替動向には引き続き注意が必要です。投資家は、FRBの政策動向や米国の経済データに注目しながら、慎重な取引を続けることが求められています。