アルバルク東京「動」の小酒部泰暉と「静」の大倉颯太、司令塔2人が体現する「言い訳しない」心構え
A東京の司令塔2人が体現する「言い訳しない」心構え

アルバルク東京の司令塔2人が示す「言い訳しない」姿勢

Bリーグ1部(B1)のアルバルク東京(A東京)は、7日と8日に千葉県船橋市のららアリーナ東京ベイで行われた千葉ジェッツ(千葉J)との連戦を、75ー73、64ー72の1勝1敗で終えました。これにより、公式戦の連勝記録は13でストップしましたが、チームには悲壮感は見られません。その背景には、「No Excuse(言い訳はしない)」というチームの揺るぎないマインドセット(心構え)があり、それを体現したのが小酒部泰暉と大倉颯太という2人の司令塔でした。

「動」の小酒部泰暉:縦横無尽の活躍で勝利に導く

第1戦では、小酒部泰暉が13得点、6アシストを記録し、A東京を勝利に導きました。自慢の守備に加え、鋭いドライブと長距離シュートで攻撃をけん引し、コートを縦横無尽に駆け回りました。試合開始約2分で3アシストを決め、相手に逆転されれば即座に3点シュートで応酬するなど、ゲームメイクに大きく貢献しました。

小酒部は「みんながスクリーン(相手を妨害する壁)などでズレをつくってくれた。パスを出すだけ」と控えめに語りますが、前半だけで3アシストを追加し、前半を3点リードで終える原動力となりました。後半では、第3クオーター終了間際にレイアップを沈めるなど、決定的な場面でチームを救いました。さらに、自身より20センチも高い相手の攻撃を止める守備でも存在感を発揮し、リバウンドで苦しんでいたチームの不利を跳ね返しました。

今季、ポイントガード(PG)が次々と負傷する中、小酒部は昨年末からPGとして抜てきされています。当初は「PGがゲームを崩すこともある。ミスを気にしていた」と不安を抱えていましたが、正PGのテーブス海から「普段通りでいい」と助言され、徐々に自信をつけています。「PGだと意識せずに、楽しめている」と笑顔を見せる小酒部は、この日わずか1回のミスに留まり、成長の跡を明確に示しました。

「静」の大倉颯太:冷静なゲームメイクでチームを支える

一方、大倉颯太は「静」の役割を担い、第1戦で5アシストを記録するなど、地味ながらも重要な役割を果たしました。純正PGとして「ゲームを落ち着かせることを求められている。そこを徹底したい」と語り、派手なプレーではなく、冷静に試合をつくることに徹しています。

第2戦では、その真価が発揮されました。千葉Jが開始直後から猛攻を仕掛け、前半で15点リードを許す苦しい状況の中、第3クオーターに投入された大倉は、ボールを丁寧に運び、味方の3点シュートをアシスト。チームの押せ押せムードを落ち着かせ、自身のレイアップで一時逆転に導くなど、ゲームの流れを変えました。

昨年末の負傷で天皇杯全日本選手権を欠場したばかりの大倉は、出場時間に制限がある中でも、デイニアス・アドマイティス監督から「試合をコントロールして、逆転もした。コートでしっかり役割を果たしている」と高く評価されています。過密日程での復帰で十分なチーム練習ができていない状況でも、「守備でもっと信頼を得たい」と進化を誓う姿勢が光ります。

連勝ストップも衰えぬ闘志とチームの結束

第2戦では、千葉Jの勢いが勝り、A東京は敗戦を喫しました。リバウンドで10も上回られるなど課題も見つかりましたが、チームの闘志は揺るぎません。アドマイティス監督は「言い訳ではなく、勝ち方を探すことが重要だ」と強調し、敗者の顔を見せませんでした。

苦しい状況の中で、選手たちは個々の役割を理解し実行しています。PGに挑戦しながら持ち味を失わず笑顔を見せる小酒部、復帰直後でも進化を誓う大倉。すべての選手がこのような姿勢を持つからこそ、後半の猛反撃が可能だったのです。監督は「これが我々の基準であるべきだ」とチームの結束を誇りました。

開幕10連勝の千葉Jに対して、開幕4連敗からほぼ並ぶまで追い上げたA東京。連勝が止まっても、勢いは簡単には止めさせません。大倉は「毎試合、成長を感じている。この2試合もそうだった。この先にもっと強いアルバルクがある。ステップアップするつもりだ」と力強く語ります。

次戦は14、15日にホームで佐賀バルーナーズを迎え撃ちます。昨年12月に2連敗を喫した相手に対して、衰えない気持ちで臨むA東京の活躍に注目が集まります。