忍者姿で石垣の除草作業 甲賀市の水口城跡で冬の清掃イベント
忍者姿で石垣除草 甲賀市の水口城跡で清掃作業

忍者姿で城跡の石垣清掃 甲賀市が観光PRと景観維持を両立

滋賀県甲賀市水口町にある県史跡「水口城跡」で10日、忍者の衣装をまとった作業員たちによる石垣の除草作業が行われました。「忍者のまち甲賀」としての魅力をアピールするため、市教育委員会が実施した冬の清掃イベントです。

江戸時代に甲賀流忍者が警護した歴史的な城跡

水口城は1634年、江戸幕府3代将軍・徳川家光の宿館として築かれた歴史的な城郭です。甲賀流忍者が番をしていたと伝えられており、現在は見張りなどに用いられた「出丸」があったとされる場所に矢倉が復元され、資料館として一般公開されています。

市教育委員会歴史文化財課は景観維持のため、毎年冬に石垣の除草作業を業者に委託していますが、忍者姿での清掃は昨年度から始まった新しい試みです。伝統的な景観保全と観光振興を効果的に結びつける取り組みとして注目されています。

高さ9メートルの石垣に忍者の如く登る作業員たち

この日の作業では、作業員たちが堀に浮かべたボートから高さ約9メートルの石垣によじ登り、ワイヤーで姿勢を保ちながら慎重に草を刈り取っていました。その姿はまさに、忍者が鉤縄を使って城に忍び込むかのような光景でした。

同課の担当者は「忍者衣装に興味を持った方に、実際に水口城跡を訪れていただきたいです。きれいになった石垣を見て、歴史的な雰囲気を感じ取ってほしい」と話しています。このユニークな清掃方法は、地域の歴史遺産を保全しながら観光客の関心を引く効果的な手法として評価されています。

伝統と現代の融合が生む新たな地域活性化策

甲賀市は「忍者のまち」としてのブランド力を高めるため、様々な取り組みを展開しています。水口城跡での忍者姿清掃作業は、単なる景観維持にとどまらず、地域の歴史的アイデンティティを可視化する試みとして意義深いものです。

冬の寒さの中、伝統的な忍者衣装を身にまとった作業員たちの姿は、訪れる人々に甲賀地方の豊かな歴史と文化を実感させる機会を提供しています。このような創意工夫に富んだ地域活性化策は、他の歴史的遺産を持つ自治体からも注目を集めそうです。