長生炭鉱での潜水作業中にダイバーが死亡、死因は溺死と判明
太平洋戦争中に朝鮮半島出身者を含む183人の作業員が犠牲となった事故で知られる山口県宇部市沖の海底炭鉱「長生炭鉱」において、先週発生した潜水作業中の死亡事故について、新たな事実が明らかになりました。
司法解剖で溺死が確認される
第7管区海上保安本部は10日、7日に潜水作業中にけいれんを起こして死亡した台湾人男性ダイバー(57歳)について、司法解剖を実施した結果、死因が溺死であったと正式に発表しました。この解剖により、事故の直接的な原因が特定されたことになります。
事故発生時の詳細な状況
男性ダイバーは7日午前、他の海外出身ダイバー2名と共に、遺骨回収のための潜水作業に従事していました。具体的には、岸から約300メートル離れた地点に位置する海面に突き出たピーヤ(排気・排水筒)から水中に入り、作業を開始したとされています。
遺骨の回収・返還活動に取り組む市民団体や関係するダイバーらの証言によれば、潜水中に男性は突然けいれんを起こし、緊急事態に陥りました。現場から迅速に搬送された病院で残念ながら死亡が確認され、一連の経緯が調査対象となりました。
歴史的背景と安全対策への影響
長生炭鉱は、太平洋戦争中の悲惨な事故により多くの犠牲者を出した歴史的な場所であり、現在でも遺骨回収などの作業が継続されています。今回の事故は、こうした歴史的遺産に関わる作業における安全対策の重要性を改めて浮き彫りにしました。
海上保安本部は、事故の詳細な原因をさらに調査するとともに、今後の潜水作業における安全基準の見直しや強化を検討する方針を示しています。関係者からは、再発防止に向けた具体的な措置が求められる状況です。