米フォード・モーター、四半期で1兆7千億円の赤字を計上
米自動車大手のフォード・モーターが2月10日に発表した2025年10~12月期の決算は、111億ドル(約1兆7千億円)の純損失を記録しました。これは前年同期の18億ドルの黒字から一転した深刻な赤字であり、同社の業績に大きな影を落としています。
EV戦略の見直しが巨額損失の要因
今回の赤字の主な原因は、電気自動車(EV)関連の戦略見直しに伴う多額の損失計上です。フォードは昨年12月、需要の鈍化などを踏まえ、EVへの投資を抑制し、ハイブリッド車(HV)などを増やす戦略に転換する方針を表明していました。これに伴い、約195億ドルの追加費用を計上し、その大半を2025年10~12月期の決算で処理することを決定しました。
この戦略転換は、自動車業界全体でEV需要が予想よりも伸び悩んでいる状況を反映したものであり、フォードが従来の計画を見直さざるを得なかったことを示しています。同社は今後、より現実的な市場動向に合わせた製品ラインナップの構築を急ぐとみられます。
売上高も前年同期比5%減
売上高についても、前年同期比5%減の459億ドルと減少しました。これはEV戦略の見直しによる一時的な混乱や、市場環境の厳しさが影響していると考えられます。業績の悪化は、投資家や業界関係者から大きな関心を集めており、今後の回復戦略が注目されます。
フォードの本社があるミシガン州ディアボーンでは、2025年11月時点で既に戦略転換の準備が進められていたと報じられています。今回の決算発表は、同社が直面する課題の大きさを浮き彫りにしました。
自動車産業全体では、EVへの移行が急速に進む中で、各社が柔軟な対応を迫られています。フォードの今回の決算は、そのような業界の転換期における一つの事例として、今後の動向を占う重要な指標となるでしょう。