ミラノ・コルティナ五輪でウクライナ選手の戦死者写真付きヘルメット出場、IOCが認めず
国際オリンピック委員会(IOC)は、2026年ミラノ・コルティナ冬季オリンピックにおいて、ウクライナのスケルトン男子代表選手が戦禍で亡くなった同国選手らの写真をあしらったヘルメットで競技に参加する意思を示していることについて、正式に認めない方針を明らかにしました。
IOC広報部長が記者会見で方針を説明
IOCのマーク・アダムス広報部長は、2月11日に開催された定例記者会見で、ウクライナ代表のウラジスラフ・ヘラスケビッチ選手が、ロシアによる侵略で命を落とした選手の写真を付けたヘルメットを使用する計画について言及しました。アダムス部長は、選手と直接連絡を取り、「競技中に政治的なメッセージを掲げることは認められない」と伝えたことを強調しました。
その一方で、IOCは選手に対して、競技の前後や記者会見などの機会を活用して、哀悼の意を表することを推奨しています。具体的には、ヘルメットの代わりに、黒い喪章をつけて競技に臨むことを認めるとしています。これにより、選手はスポーツの場で敬意を示しつつ、オリンピック憲章に定められた政治的中立性の原則を遵守することが期待されています。
ウクライナ選手の背景と国際的な反響
ヘラスケビッチ選手は、2月9日にイタリアのコルティナダンペッツォで行われた公式練習に参加し、戦死者の写真が描かれたヘルメットを着用している様子が確認されています。この行動は、ウクライナ情勢を背景に、国際社会から注目を集めています。
IOCの決定は、以下の点を考慮したものと見られます:
- オリンピック競技における政治的な表現の制限
- 選手の安全と競技環境の維持
- 哀悼の意を示す代替手段の提供
この件は、スポーツと政治の関係性について、改めて議論を呼ぶ可能性があります。ウクライナ選手の今後の対応や、国際オリンピック委員会のさらなる方針展開が注目されます。