大阪府堺市西区の住宅で発生した78歳女性の死亡事件について、現場から被害者のスマートフォンが消失していることが捜査関係者への取材で明らかになりました。大阪府警は殺人容疑を視野に入れた捜査を進めており、何者かが証拠隠滅を目的にスマホを持ち去った可能性があるとみて詳細な調査を続けています。
事件の概要と被害者の状況
事件が発覚したのは、2026年1月30日午前8時50分ごろのことです。堺市西区鳳北町10丁目に住む無職の木下慶子さん(78歳)の息子が自宅を訪れた際、1階浴室の浴槽内で母親の遺体を発見し、直ちに110番通報しました。現場に到着した警察官により、その場で死亡が確認されました。玄関は施錠されていた状態だったと伝えられています。
司法解剖で明らかになった死因と外傷
司法解剖の結果、木下さんの死因は溺死であることが判明しました。さらに、両手の骨が折れており、顔面などに複数のあざが認められたことから、何者かによる暴行を受けた可能性が高いと見られています。大阪府警は遺体の状況を総合的に分析し、木下さんが暴行を受けた上で死亡したと推測しています。
現場から消失した物品と証拠隠滅の疑念
捜査関係者によれば、事件現場から木下さんのスマートフォンが見つかっていないことが大きな焦点となっています。加えて、敷地内に止められていた車両2台のドライブレコーダーから、映像を記録するSDカードが抜き取られていたことも判明しました。これらの物品は、何者かが意図的に持ち去ったとみられており、証拠隠滅を目的とした行動の可能性が指摘されています。
さらに、室内にあった木下さんの財布の中には紙幣が残っていなかったことも報告されています。これらの状況から、大阪府警は事件を単なる事故ではなく、殺人容疑を視野に入れた捜査を強化しています。現場は2階建ての一戸建て住宅で、現在も詳細な鑑識作業が続けられています。
近隣住民の証言と事件への反応
近隣に住む70代の女性は、1月下旬に木下さんが玄関で掃除をしている姿を目撃していたと証言しています。しかし、その数日後には周辺に救急車や警察官が集まっている光景を目にし、事件の発生を知りました。この女性は「近所付き合いはなかったが、心配です」と語り、地域社会に衝撃が広がっていることを示唆しました。
大阪府警は、スマートフォンやSDカードの行方を追うとともに、現場周辺の防犯カメラ映像の分析や関係者への聞き取りを実施しています。事件の全容解明に向け、組織的な捜査が進められる見込みです。