海上自衛隊員が同僚から1280万円を詐取、制服盗み売却で懲戒免職処分
海上自衛隊呉地方総監部は、護衛艦「とね」に所属する43歳の海曹に対し、架空の交通事故被害や離婚トラブルをでっち上げて複数の同僚から金銭を借り受け、返済しなかったことなどを理由に、2026年2月9日付で懲戒免職処分を下した。この事件では、同僚の制服や部隊のデジタルカメラを盗み、リサイクルショップで売却する行為も明らかとなっている。
詳細な詐欺手口と被害額
総監部の発表によると、海曹は医療費や弁護士費用を名目に、複数の同僚から計約1280万円を借り受けた。中には一人で約826万円を貸し付けた同僚もおり、被害は深刻な規模に及んだ。海曹は借りた金銭を借金返済やボートレース、パチンコなどの遊興費に充てていたとされ、事件発覚後には「二度とないよう、深く反省します」と述べている。
盗難行為と組織の対応
さらに、海曹は同僚の制服や部隊所有のデジタルカメラを盗み出し、リサイクルショップで売却していたことも判明した。このような二重の不祥事に対し、艦長の谷口真彦2等海佐は「再発防止に努める」とのコメントを発表したが、警察への相談は行っていないという。組織内部での処分に留まり、刑事事件としての対応は現時点で取られていない。
この事件は、自衛隊内における信頼関係の崩壊と、内部統制の課題を浮き彫りにしている。海上自衛隊では、再発防止策の徹底が急務となっており、隊員の倫理観向上と監視体制の強化が求められる事態となった。