自民党、衆院選で歴史的大勝の316議席獲得 党内歓迎と警戒の声
自民党、衆院選で316議席獲得 歓迎と警戒の声

自民党、衆院選で歴史的大勝を収め党内で歓迎の声広がる

自民党が衆院選で歴史的な大勝を収め、党内では高市首相(党総裁)の政策推進力が高まるとして歓迎の声が広がっている。自民単独で衆院の総定数の三分の二を超える316議席に達したことは想定外であり、緩みや反動を警戒する声も相次いでいる。

追加公認を含め118議席増加、党内から驚きの声

自民党は、追加公認1人を含め、公示前から118議席を増やした。党内からは「ここまで伸びるとは。かなり驚いた」と中堅議員が語るなど、予想を上回る結果に驚きが広がった。首相が掲げた「責任ある積極財政」などの政策が有権者から信任を得た形で、党幹部は「高市カラーの政策をどんどん進められる」と期待を表明した。

高揚感少なく、謙虚な姿勢と緊張感漂う

しかし、政府・自民幹部の間では高揚感は少ない。鈴木幹事長は「謙虚にやっていかなければならない」と気を引き締め、首相官邸幹部は「期待に応えなければいけないという緊張感すら漂っている」と見ている。自民の梶山弘志国会対策委員長は9日、国会内で日本維新の会の遠藤敬国対委員長(首相補佐官)と会談し、丁寧な国会運営に努める方針を確認した。

党内統治と新人教育が課題に

首相の求心力が高まる一方で、政策を巡る党内の合意形成が円滑に進むかは見通せず、首相の進め方次第では不和につながる可能性もある。党内統治も課題だ。自民からは今回、66人が初当選した。新人教育の場でもあった派閥は、麻生派を除いて解散し、9日の臨時役員会では「失言などがないよう新人を教育する必要がある」との意見が複数出た。閣僚の一人は「それぞれがおごらずに低姿勢で仕事をできるかだ」と語った。

政治資金問題で「不記載」議員41人が当選

衆院選には、自民党派閥の政治資金規正法違反事件で、収支報告書に不記載があった43人が自民の公認を得て立候補し、このうち41人が当選した。2024年衆院選で落選した下村博文・元文部科学相や、武田良太・元総務相らベテランが返り咲いた。自民は前回選で、不記載議員を小選挙区で公認しても比例名簿に載せなかったが、今回は重複立候補を認めた。このため、小選挙区で落ちた6人のうち4人が復活当選している。自民としては、2度の衆院選で有権者の審判を受けて「みそぎは十分済んだ」と党幹部が語り、問題の幕引きを図りたい考えだ。