ドコモ「ガラケー」3G回線サービス終了、50万人が利用、他社は優遇プランで乗り換え獲得競争
ドコモ3Gサービス終了、50万人利用、他社優遇プランで獲得競争

ドコモ「ガラケー」3G回線サービス、3月末で終了へ

「ガラケー」と呼ばれる旧来型の携帯電話で主に使用されている通信規格「3G」回線の国内サービスが、3月末をもって終了する。この動きにより、高齢層を中心に約50万人が影響を受ける見込みだ。NTTドコモは早期にスマートフォンなどへの契約変更を呼びかけており、競合他社もこの機会を捉えて優遇プランを展開し、乗り換え需要の獲得を競っている。

3G利用者の現状と移行への懸念

NTTドコモによると、2025年9月末時点での3G契約件数は352万件に上り、その大半は自動販売機などの通信契約によるものだ。個人利用者としては約50万人が依然として3G回線に依存しており、特に高齢者層で利用率が高い。使い慣れたガラケーを手放すことへの不安や、機種更新に伴う経済的負担増を心配する声が根強く残っている。

3G回線の契約は4月1日に自動解約となるため、ドコモは店頭で看板を設置するなどして注意喚起を強化している。担当者は「3月は店頭が混雑するため、事前の手続きを推奨する」と述べ、早期対応を促している。

ドコモの対応策と競合他社の動向

ドコモは3G利用者に対して、現在主流の「4G」や高速大容量通信が可能な「5G」に対応する一部機種を無料で提供するなど、大幅な値引きを実施している。これは、回線契約を伴う端末販売の過度な値引きを規制する法令がある中で、3Gからの移行に限り特例として認められている措置だ。

一方、KDDIやソフトバンクは、3Gサービスの終了を乗り換え需要の好機と捉え、積極的な優遇プランを展開している。KDDIは一部機種を「1円」で提供し、ソフトバンクは「0円」プランを用意している。さらに、KDDIは格安ブランドの「UQモバイル」で、3G回線から移行する場合に、従来よりもデータ利用量を抑えた割安な専用プランを昨年9月から開始した。

3Gサービスの歴史とドコモの戦略

ドコモの3Gサービスは「FOMA(フォーマ)」の名称で親しまれ、3Gを基盤に構築されたインターネット接続サービス「iモード」と合わせて、強固な顧客基盤を築く原動力となった。かつては国内シェアが50%を超えていたドコモだが、2025年9月時点では33.3%に低下している。このため、ドコモは3G利用者の囲い込みに注力し、シェア低下に歯止めをかけたい考えだ。

新たな通信規格への移行は、旧規格の運用コスト削減を目的としており、KDDIは2022年、ソフトバンクは2024年に既に3Gサービスを終了している。現在、個人向け3Gサービスを提供するのはドコモのみとなっており、その終了は通信業界全体の大きな転換点を象徴している。