AIブームがデータセンター建設を加速、製造業に追い風
人工知能(AI)の急成長を背景に、情報処理の拠点であるデータセンターの建設ラッシュが、国内の製造業に大きな恩恵をもたらしています。データセンターに収容されるサーバーの主要部品である計算用半導体だけでなく、多様な製品への引き合いが強まっており、一部企業では工場を新設して増産に乗り出すなど、「特需」の様相を呈しています。
データセンターの役割と需要の拡大
データセンターは、通信会社やIT企業などが各地に建設し、企業が利用料を支払って使用する施設です。内部には、計算や記憶を担う高性能な半導体が組み込まれたサーバーや記憶装置(ストレージ)などの電子機器が大量に設置されています。ChatGPTに代表される生成AIの普及や動画配信サービスの拡大により、インターネット上でやり取りされるデータ量が急増しており、これが建設需要を後押ししています。
半導体以外の製品にも広がる恩恵
最先端技術を要する高性能半導体は、供給が限られるため「争奪戦」となっていますが、データセンターそのものの建設が増加していることから、半導体以外の幅広い製品の需要も高まっています。例えば、光ファイバー大手企業は好決算を発表しており、この活況は「しばらく続く」と見込まれています。この影響で、2年間で株価が20倍に上昇した企業も現れており、製造業全体に波及効果が広がっています。
今後の展望と課題
データセンター建設のラッシュは、AI技術の進歩に伴い継続する可能性が高く、製造業への追い風として期待されています。しかし、建設が集中する地域では反対運動が起きるなど、飽和状態の懸念も指摘されています。今後は、持続可能な成長を目指し、資源管理や環境配慮が課題となるでしょう。