資生堂、2年連続の赤字に苦戦 米国買収戦略の失敗と中国市場の失速が重荷に
資生堂2年連続赤字 米国買収失敗と中国市場失速で苦境

資生堂、2年連続の赤字に直面 米国買収の失敗と中国市場の逆風が業績を圧迫

資生堂が業績不振に陥り、深刻な経営課題に直面している。かつて好調を誇った中国市場での販売が失速し、巨額を投じて買収した米国の新興ブランドも期待外れに終わったことで、業績は大きく悪化している。

2025年12月期決算で406億円の赤字 売上高も減少傾向に

2026年2月10日に発表された2025年12月期の決算報告によると、資生堂の純損益は406億円の赤字を記録した。これは前年に続く2年連続の赤字であり、赤字額としては過去2番目に大きい規模となった。売上高も前年比2.1%減少の9699億円と振るわず、全体的な業績の低迷が鮮明になっている。

米国事業の不振が赤字の主因 ドランクエレファント買収が裏目に

今回の赤字の主要な原因は、米国事業の失敗にある。資生堂は日本と中国市場に依存する構造を脱却し、新たな市場を開拓するため、2019年に米国発の新興ブランド「ドランクエレファント」を約900億円で買収した。このブランドはSNSを活用したマーケティングで若年層から人気を集めていたが、買収後は期待を大きく下回る結果に終わっている。

具体的には、ドランクエレファントの出荷額が2024年に前年比30%以上減少し、2025年にはさらに39%落ち込んだ。アナリストによれば、米国での生産トラブルにより出荷が滞った間に、類似ブランドに市場シェアを奪われたことが不振の背景にあるとみられる。この結果、資生堂は買収時に見込んだ企業価値を下方修正し、2025年12月期決算で468億円の減損損失を計上した。

中国市場の販売減速も逆風に 日中関係の悪化が影響か

一方で、資生堂の売上高の約6割を占める日本と中国市場でも課題が生じている。特に中国市場では、これまで好調だった販売が失速し、業績に逆風となっている。日中関係の悪化など、地政学的な要因が消費動向に影響を与えている可能性が指摘されており、今後の回復が不透明な状況だ。

資生堂は現在、ドランクエレファントの事業再建に取り組むとともに、中国市場での販売戦略の見直しを迫られている。グローバルな競争環境の変化に対応し、持続的な成長を実現するための抜本的な改革が求められている。