プルデンシャル生命、巨額不正で500億円減益の見通し 社長が変革の緊急性を訴える
プルデンシャル生命保険において、社員らによる大規模な不正が明らかとなり、経営に深刻な影響が及んでいる。2026年2月10日、得丸博充社長兼最高経営責任者(CEO)が記者会見を開き、この問題への対応と今後の方針を説明した。
不正の概要と社長のコメント
同社の社員約107名が、顧客約500名から合計約31億円をだまし取るなどの不正行為に関与していた。得丸社長は会見で、「これは信頼の根幹を揺るがす重大な局面です。被害補償、原因究明、再発防止を最優先事項として取り組みます」と述べ、謝罪と改革への決意を示した。会見は約3時間10分にわたり、経営陣の危機感を浮き彫りにした。
第三者委員会の設置と補償方針の変更
プルデンシャル生命は同日、外部専門家で構成する第三者委員会を設置することを発表した。委員長には岩村修二弁護士が就任し、事実関係の調査や原因分析、再発防止策の策定を行う。当初は設置に否定的だったが、「より高い専門性と客観性を備えた調査が必要」と判断したという。
被害補償に関しては、新たな方針を明らかにした。営業社員が在職中に起こした事案については、補償委員会の審査を経ずに顧客へ全額補償するよう改めた。退職後の行為については従来通り、補償委員会が審査を行う。1月23日以降、被害補償の相談は約300件寄せられており、被害の全容は未だ明らかになっていない。
経営への影響と今後の見通し
この不正問題により、プルデンシャル生命は約500億円の減益が見込まれている。得丸社長は「変革を怠れば、事業の継続が困難になる」と警告し、ガバナンス強化と組織改革の必要性を強調した。新規契約の販売は90日間自粛されるなど、経営再建に向けた措置が進められている。
金融庁は立ち入り検査を開始し、不正の全容解明を急いでいる。この問題は、保険業界全体の信頼回復にも影響を及ぼす可能性が高い。