栃木JAなすの「春香うど」出荷開始 温暖化で生産に苦労も品質は良好
栃木JAなすの「春香うど」出荷開始 温暖化で生産に苦労

栃木JAなすの「春香うど」出荷開始 温暖化で生産に苦労も品質は良好

栃木県のJAなすの(大田原市、那須塩原市、那須町)が生産する「那須の春香(はるか)うど」の本格出荷が始まり、生産者らが県庁を訪れて報告した。今月下旬ごろにピークを迎え、5月ごろまで続く見込みだ。栃木県はウド収穫量で全国1位を誇り、同JAは中心的な産地として重要な役割を果たしている。

苦み少なく生食可能な「春香うど」

春香うどは苦みが少なく、生でも食べられるのが特徴だ。今季は夜間の冷え込みが厳しかったため、生育が遅れ気味だったが、品質は良好に保たれているという。県内のウド収穫量は2022年産で488トンと全国1位を記録しており、その生産基盤は確固たるものとなっている。

温暖化で生産環境が変化

JAなすのうど部会の助川悦夫部会長は、「ウドには適度な雨が必要だが、温暖化の影響で最近は難しい気候となることも多い」と生産の苦労を語った。気候変動が農業に与える影響は大きく、生産者たちは新たな課題に直面している。

県農政部の広川貴之部長は、「栽培技術の指導などで生産拡大に協力するので、一大産地を守ってほしい」と応じ、行政側も支援を約束した。栃木県のウド産業を維持・発展させるため、官民一体となった取り組みが進められている。

高齢化で生産者数が減少

同JAのウド栽培は、コメ減反の転作作物として本格化し、1990年代半ばには約400軒が栽培していた。しかし、現在は高齢化の影響で約70軒まで減少している。生産者の減少は、産地の持続可能性にとって大きな課題となっている。

ウド収穫量の2位は群馬県で、両県で全国の74%を占めている。東北地方におけるウド生産の重要性は高く、地域経済にも貢献している。

今回の出荷開始は、春の訪れを告げる風物詩としても注目されている。生産者たちは、気候変動や高齢化といった課題に直面しながらも、品質の高いウドを消費者に届けるために努力を続けている。