つるの剛士が語る子育て哲学「手はかけず気はかける」保育士資格取得の背景
つるの剛士の子育て哲学「手はかけず気はかける」

つるの剛士が語る子育て哲学「手はかけず気はかける」

5人の子どもを持つタレントのつるの剛士さんは、2022年に保育士と幼稚園教諭の資格を取得し、保育のプロとしても知られています。彼は「子どもの良いところを大人が見守る」という姿勢を大切にしており、子どもとの関わり方について独自の哲学を語りました。

節目を迎えて勉強、幼稚園の先生に

子育てをしながら芸能活動を続けてきたつるのさんは、45歳で迎えた芸能活動25周年の節目に、保育を専門的に学び、保育士の資格を取ろうと決意しました。子育てがテーマの講演会の仕事や、子育て世代から悩みを聞く機会が増えたことがきっかけで、「今後の人生にとって『こども』『家族』がキーワードになる」と確信したためです。50歳までに資格を得ることを目指し、自宅近くの短大に入学して勉強を開始。卒業後は大学に編入して学びを深め、昨年4月までは幼稚園に非常勤で勤務しました。

「『おバカタレント』と言われていたのに、急に『つるの先生』と呼ばれるようになって。人生って面白いなと思いました」と振り返ります。幼稚園では、先生として教えるというよりも「子どものちょっと先輩」という立場を心がけ、「子どもたちと関わることで僕が教えてもらうことがたくさんありました」と語りました。

子どもの自然な成長を見守る大切さ

園児たちが生き生きと遊ぶ様子や、好きなものに集中して取り組む姿を目にしたつるのさんは、「あれこれ教えるよりも、そのままの子どもたちを見守ることの方が大切だと感じた」と強調します。「子どもは自然に育つ力を持っていますから、『手はかけないけど気はかける』という感じで関わる方がいい。子どもたちのいい部分って、勝手に出てくるんです。親は子どもにあれこれやらせたくなりますが、それは親自身が安心したいから。子どもは、放っておいても大丈夫なんですよ」。5人の子育て経験と、保育のプロとしての言葉には説得力があります。

子どもを信頼することの重要性

自身の子育てで大事にしているのは「子どもを信頼すること」です。長男と長女の留学時にはとても心配したものの、行かせてみたら「みるみるたくましくなった」と予想外の結果になり、親としての学びにつながりました。「親から信頼されている」と子どもが感じることが成長には大切で、親にとっても子どもを信頼することが重要だと、留学時の経験で改めて実感したそうです。「世の中は心配だらけ。僕も親なので子どもを心配する気持ちはよく分かります。でもその心配を信頼に変えると、子どもたちが伸び伸びするんです」と語ります。

親子で楽しむ勉強法と偶然を楽しむ姿勢

バイクや将棋、釣り、サーフィン、登山など数え切れないほどの趣味があるつるのさんは、楽しむ時は子どもたちも一緒にします。「休日に、疲れているお父さんやお母さんが子どもに無理やり付き合っていると、子どもはそれが分かってしまうし、みんな楽しくないですよね。だったら、親の遊びに付き合ってもらうのが一番簡単。1人で遊びに行くよりも、子どもが一緒の方が楽しいです。ぜひ、楽しいから一緒にやろうと声をかけて誘ってみてください」とアドバイスします。

一緒にやるという姿勢は勉強も同様で、40歳の時には、「僕と同じで勉強が大嫌い」という長男に中学進学のための勉強をさせようと、同じ塾に一緒に通いました。この経験は思わぬ結果を招き、「僕は小中学校、高校の勉強をしたのですが、すっかり楽しくなってしまって。勉強したことで、これまで人生で経験してきたことがつながって線になり、さらに立体的になった。よく分からなかったことが、背景が見えるようになったんです。勉強ってすてきだなと思いました」と語ります。気付いたら、長男に「勉強しろ」と一言も言わなくなっていたというつるのさんは、「おまえもパパのような年齢になったら勉強したくなる時が来る―と、寛大な気持ちになれました」と笑います。この経験が、45歳での短大入学へとつながっていきました。

ゴールを目指さず寄り道を楽しむ人生観

芸能活動や育児、勉強と、さまざまなことに取り組んできたつるのさんですが、最近の活動は「あまりゴールを目指さない」がテーマです。思いがけない偶然から生まれる展開に面白さを感じているといいます。「ふわっとゴールを見つけて、何があるか分からないけど『寄り道しながら行こう』という気持ちでいると、『こんなことが起きた』『あんなことができてこんな出会いがあった』と偶然を楽しめるんです。ゴールを決め過ぎると、偶然を見逃してしまう気がして。だから僕は寄り道を大切にしています」と語り、余裕を持って人生を進んでいく姿勢を強調しました。

「偶然を楽しむ」という姿勢から、つるのさんは子育て世代に育児を楽しむためのヒントを教えてくれました。彼の経験と哲学は、多くの親にとって参考になるでしょう。