村瀬心椛、ミラノ・コルティナ五輪で金メダルを獲得!21歳の新女王が誕生
ミラノ・コルティナオリンピックのスノーボード女子ビッグエアで、村瀬心椛選手(21)が金メダルを獲得しました。日本のスノーボード女子史上初の頂点に立った彼女は、五輪という最高の舞台で圧巻の演技を披露し、新たな歴史を刻みました。
決勝での劇的な逆転勝利
ビッグエアは3回の演技を行い、より得点の高い2回の合計点で争われます。村瀬選手は暫定3位で迎えた決勝3本目、力強く両手をたたいてスタートし、大技「トリプルコーク1440」(縦3回転横4回転)を完璧に成功させました。着地後には右手を高く上げ、感極まって頭を抱えて座り込む姿が印象的でした。他の選手も駆け寄って祝福し、金メダル獲得後には「夢を見ているのかと思うくらいうれしい」と笑顔をはじけさせました。
北京五輪後の苦悩と家族の支え
村瀬選手は高校2年で出場した2022年北京五輪で、日本女子の冬季五輪史上最年少となる17歳3か月で銅メダルを獲得しました。しかし、その後はメダリストとしての重圧に苦しみ、自分を見失う時期もありました。周囲から「メダルを取ったから強いだろう」と思われることや、「応援してくれている人の期待を裏切りたくない」という考えが自分を追い詰めていったのです。
その結果、22~23年シーズンのワールドカップビッグエアでは4戦中、表彰台に上がったのは3位の1回のみ。さらに23年1月のXゲームズでは、着地の際に左足首を骨折するアクシデントも経験しました。スノーボードを楽しめていない自分や、目標を見失いかけている自分に悩み、「これからどうすればいいのだろう……」と葛藤しました。
救いとなったのは家族の支えでした。2か月間、岐阜市の実家に閉じこもる生活を送る中、家族が「心椛らしく楽しくやればいい」「心椛なら絶対できるよ」と繰り返し声をかけてくれました。ともにミラノ五輪を目指す妹の由徠さん(19)も「一緒に頑張ろう」と励ましてくれました。この時間を通じて、村瀬選手は「スノーボードが好き。誰かのためじゃなくて、自分のために滑ろう」と、競技を始めた頃の純粋な気持ちを思い出しました。
復活とさらなる高みへ
自信を取り戻した村瀬選手は、23~24年シーズンのワールドカップでビッグエア出場2戦とも1位を獲得し、Xゲームズでも優勝を飾りました。また、昨年3月にはYouTubeチャンネルを開設し、自身の技の解説や日常生活を発信。女子選手で初めて成功させた大技「バックサイド1620」の動画は世界中から称賛を集めています。
村瀬選手は「『スノーボードといったら村瀬心椛』という存在になりたい」と意気込みを語ります。金メダルを手にした今大会には続きがあり、「次は2冠を目指したい」と、17日の女子スロープスタイル決勝を見据えています。21歳の新女王は、さらなる高みを目指して滑り続けます。