鹿児島県阿久根市沖の海底から引き揚げられた旧日本海軍の戦闘機「紫電改」が、2026年5月2日、同県出水市の一時保管場所で一般公開された。見学者は、塩抜きのために水につけられた両翼とエンジンを間近で観察できる。
紫電改の歴史と引き揚げの経緯
この紫電改は、太平洋戦争末期の1945年4月、阿久根市沖に不時着水した機体である。出水市のNPO法人「北薩の戦争遺産を後世に遺す会」が戦後80年を機に引き揚げを計画し、今年4月に約200メートル沖合の海底から両翼やエンジンなどを引き揚げた。引き揚げ後は、機体に付着したカキ殻や海藻、砂などを除去する作業が行われた。その過程で、両翼の弾倉から直径約20ミリの砲弾712発が発見され、自衛隊に不発弾処理が依頼された。
見学者の声と今後の保存計画
戦争遺跡に関心があるという埼玉県上尾市の男性会社員(58)は、同会会員から説明を聞き、「写真では見ていたが、実物にはやはり説得力があると感じた」と語った。同会は、この機体を国内で保存される2機目の実機として修復し、展示する方針である。
公開情報
- 公開日時:毎週土曜日 午後1時から4時まで
- 場所:出水市武本の国道328号と九州新幹線の高架が交わる付近
- 料金:無料(保存費用のための寄付を募集中)
なお、国内で保存されている実機はこれまで1機のみであり、今回の引き揚げにより2機目となる可能性がある。



