名古屋の米国領事館が早ければ4月中に閉鎖へ トランプ政権のリストラ策の一環、カナダ領事館も8月に閉鎖
名古屋の米国領事館が4月中に閉鎖へ トランプ政権のリストラ一環 (11.04.2026)

名古屋の米国領事館が早ければ4月中に閉鎖へ 財政削減策の一環

在名古屋米国領事館(名古屋市中村区)が、早ければ今月中にも閉鎖される見通しであることが、複数の関係者への取材で明らかになった。これは、財政支出削減を掲げるトランプ米政権が推進する在外公館の縮小・再編計画の一環である。領事館はこれまで東海地方の経済・文化交流促進を担ってきたが、今後は東京の大使館に業務を集約する方針だ。

カナダ領事館も8月に閉鎖決定 業務効率化で統合

また、在名古屋カナダ領事館(名古屋市中区)も、8月1日に閉鎖されることが正式に決定した。カーニー政権による業務効率化の一環であり、日本国内で唯一の領事館だったが、東京の大使館に業務を集約する。パデュー領事は取材に対し、「今後も関西・中部両地域における自治体、企業、学術機関、地域社会との強固なパートナーシップを支援していく」と述べている。

米国領事館の歴史と戦略的重要性

米国の総領事館・領事館は、札幌、名古屋、大阪・神戸、福岡、沖縄の五つ存在する。このうち、ビザ発給業務や米市民向けの支援サービスを実施していない名古屋が、唯一の閉鎖対象となった。領事館は1920年に開設され、日米関係の悪化で太平洋戦争開戦前年の1940年にいったん閉鎖されたが、戦後に再開。1970年には予算上の理由で再び閉鎖されたものの、経済連携強化に向けて1993年に復活した経緯を持つ。

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米政府はこれまで、トヨタ自動車などの製造業が集積する東海地方を戦略的な重要地域として位置づけ、領事館は日米連携の中心を担ってきた。東海地方の経済界や自治体も、貿易と投資の促進に向けて領事館との関係を深めてきた歴史があり、閉鎖による影響が懸念されている。

トランプ政権の「米国第一」主義と外交政策

トランプ政権は「米国第一」主義に基づき、対外政策を担う国務省の業務縮小とリストラ策を断行している。ロイター通信によると、再編計画では全743部局のうち300以上の組織が縮小や統廃合の対象になっている。関係者や米メディアによると、日本以外ではフランスをはじめ欧州やアフリカ各国の在外公館の閉鎖を検討している。

米紙ニューヨーク・タイムズは、在外公館の削減について「米国の存在感の低下につながり、中国に重要な外交的領域を譲り渡すことになる。米国の安全保障を損なう」と指摘している。

領事館の現状と今後の対応

領事館は現在、ワン首席領事と日本人職員数人で構成されている。関係者によると、ワン氏らは大使館に異動し、当面は一部職員が駐在の形で名古屋に残る見通しだ。領事館側は取材に「まだコメントできない」としている。

米国とカナダの領事館の廃止により、愛知県内の総領事館・領事館は韓国、ブラジル、中国、ペルー、トルコ、フィリピンの6カ国に減少する。この動きは、国際的な外交戦略の変化と地域経済への影響を考える上で、注目すべき展開と言えるだろう。

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