山口県、台湾有事想定の避難計画「1万2600人受け入れ」課題浮上、中間取りまとめ
山口県、台湾有事想定の避難計画で課題浮上

政府が台湾有事などを念頭に進める沖縄県・先島諸島から九州・山口8県への避難計画について、山口県は避難住民受け入れに関する中間とりまとめを公表した。沖縄県石垣市からの避難を想定し、1万2600人の輸送や中長期の受け入れ、就労支援などを多面的に検討。空港での誘導など大人数を対象とすることでの課題が浮上した。県は対応策を協議し、今年度内に最終案をまとめる方針だ。

輸送と宿泊の課題

輸送計画では、実際の運航便に基づいて避難住民が福岡空港に到着したと想定。地下鉄と新幹線を使ってJR新山口駅(山口市)に運び、KDDI維新ホール(同)からバスなどで宿泊施設に送る手順などを確認した。しかし、空港ロビーが混雑するため、「多数の利用者の中から、避難住民を正確に識別することが困難」との課題が挙げられた。

宿泊施設については、単身の男女と一般、子育て世帯の4類型に分けて、乳幼児や要介護者らを優先するとした。コミュニティーを維持するため、同じ地域の住民は一つの施設に入れるようにする。ただ、大人数を対象に複雑な条件で施設とのマッチングを行うと、調整に時間がかかりかねないと指摘された。

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就労と就学の対応

避難が長期にわたることから、山口労働局などと連携して就労の相談窓口を設けることを検討し、雇用保険などの手続きの負担も軽くする。就学も早く再開する必要があるとし、避難後1か月はホテルなどでの生活を想定してオンラインなどで応急対応し、その後は避難先への転入学を進めるとした。

要配慮者の受け入れ

要配慮者の受け入れでは、人工呼吸器を使っているなど具体的な事例を挙げて検討。医療面から飛行機が使えず、鹿児島港にフェリーで到着する避難者については、山口までの移動の負担が大きいとした。また、受け入れる社会福祉施設では職員が不足するため、全国からの応援が必要とも分析した。

村岡知事は「人数がものすごく多く、受け入れのキャパシティーを確保するのが大変だ。国とも課題や意識を共有し、次のステップを考えないといけない」と述べている。

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