トランプ大統領がホルムズ海峡封鎖を宣言、イランへの圧力強化へ
【ワシントン=阿部真司】 米国のトランプ大統領は12日、イランとの戦闘終結に向けた協議が合意に至らなかったことを受け、ホルムズ海峡を封鎖するとSNSで宣言しました。米中央軍は、封鎖が米東部時間13日午前10時(日本時間同日午後11時)に開始されると発表し、イランの港に出入りする船舶を対象としています。それ以外の船舶については「航行の自由を妨げない」としています。
トランプ氏の具体的な指示と狙い
トランプ大統領は投稿で、「国際水域でイランに通航料を支払った船を探し、阻止するよう米海軍に指示した」と述べました。これは、イランとの協議が妥結しなかったことを受け、海峡の管理に乗り出してイランへの圧力を強める狙いとみられています。12日の米FOXニュースの番組では、封鎖について「多くの国が我々を支援してくれるだろう」と語り、国際的な支持を期待する姿勢を示しました。
さらに、トランプ氏は投稿で、イランが敷設した機雷の破壊を始めると述べ、イランが攻撃を加えれば「地獄に吹き飛ばす」と警告しました。これに先立ち、米中央軍は11日、機雷除去の任務のため、海軍の駆逐艦2隻がホルムズ海峡を通過したと発表しています。
イラン側の反応と対抗措置の警告
一方、イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」海軍は12日、軍用艦がホルムズ海峡に接近すれば停戦違反にあたるとして、「断固たる厳しい対応」をとるとの声明を出しました。米国の海峡封鎖に対して対抗措置も辞さない方針を示し、声明では「海峡はイランが管理している」と主張しました。また、民間船舶には制限付きで海峡が開放されていると述べています。
革命防衛隊に近いイランのタスニム通信は12日、米国がホルムズ海峡の封鎖を進めれば、「アデン湾と紅海を結ぶバブルマンデブ海峡も失う」とするイラン情報筋の話を報じました。紅海では、イランを後ろ盾とするイエメンの反政府勢力フーシが、船舶への攻撃や拿捕で海上交通を混乱させた経緯があり、地域の緊張が高まっています。
中東情勢の緊迫化と今後の展開
この動きは、中東情勢のさらなる緊迫化を招く可能性があります。トランプ氏の宣言は、イランとの外交的解決が困難になったことを示しており、軍事的手段による圧力強化を意図していると分析されます。イラン側も強硬な姿勢を崩さず、双方の対立が深まっています。
国際社会では、ホルムズ海峡の封鎖が世界の石油供給に影響を与える懸念も指摘されており、今後の動向が注目されます。米国とイランの間で緊張が高まる中、地域の安定に向けた外交努力が求められる状況です。



