サムスン電子、中国での家電販売から撤退へ
韓国の電機大手サムスン電子が、中国市場におけるテレビや家庭用電化製品の販売事業から撤退する方針を固めたことが、30日に関係者への取材で明らかになった。中国国内の冷蔵庫などの工場生産は継続し、引き続き輸出拠点として活用する見通しだ。
背景:中国勢の台頭と収益悪化
中国では、TCLや海信集団(ハイセンス)などの地元家電大手が、低価格戦略に加え技術力でも存在感を増し、シェアを拡大している。サムスンはこうした競争に押され、家電部門の収益が低迷。昨年から事業構造の見直しを本格化させていた。
選択と集中:高付加価値製品へ注力
サムスンは、人工知能(AI)向け半導体やスマートフォンなど、高付加価値製品への経営資源の集中を進める。中国では半導体やスマホの研究開発投資に重点を置く方針だ。家電製品の在庫は今年中に処理する計画という。
家電事業の再編:外注化と自社製造の線引き
家電事業全体の再編も進められており、食器洗浄機や電子レンジなどの生産は外部委託(外注化)を推進。一方、洗濯機や冷蔵庫などの中核製品は原則として自社製造を維持する方針だ。
サムスン電子は「まだ決定したことはない」との公式見解を示しているが、業界では今回の動きを事業再編の一環とみている。



