鶴田裕介
BABYMETAL、結成15周年記念ワールドツアーでエンタメの輝きを爆発
昨年発表したアルバム『METAL FORTH』が、メンバー全員日本人のグループとしては初めて全米総合アルバムチャート(Billboard 200)でトップ10入りを果たした3人組のメタルダンスユニット、BABYMETAL。この快挙を記念し、結成15周年を祝うワールドツアーの一環として、さいたまスーパーアリーナで圧巻のパフォーマンスを披露した。
ステージ上の完璧な調和とプロ意識
会場中央に設置されたステージに登場した3人。腕利きバンドの生演奏にのって、息の合ったダンスを繰り広げ、SU-METAL(写真中央)が凜とした歌唱を聴かせた。テンポの速い曲に合わせて踊り、走り回っても疲れ一つ見せず、表情も崩さない。彼女たちの高いプロ意識が、観客の没入感を支えていた。
アリーナのスタンディング席では、観客が円を描くように走り回り、万単位の観客がリズムに合わせて激しく頭を振る姿は、もはや芸術的ですらあった。この熱狂的な光景は、BABYMETALの音楽が単なる演奏を超えたエンターテインメント体験であることを物語っている。
最新アルバム全曲演奏でライブの完成形を提示
最新アルバムを全曲演奏した前半は、低音をきかせヒップホップ調に攻める「K×A×W×A×I×I」、いかにもヘビーメタルの保守本流といった技巧を凝らした演奏とメロディアスな歌が交錯する「White Flame ―白炎―」が印象深い。個々の楽曲は、3人のパフォーマンスを可視化してこそ成立する感があり、その意味では、ライブこそがアルバムの完成形とも言えそうだ。
代表曲の連続披露で15年の集大成を演出
後半は、アイドルらしさを残した初期の曲「ド・キ・ド・キ☆モーニング」、世界的な飛躍につながった「ギミチョコ!!」と代表曲を矢継ぎ早に披露していく。MOAMETAL(同左)のダンスのキレ、MOMOMETAL(同右)の“デス声”と、各自の個性も際立つ。和のテイストを交えた音楽と「メタルの神、キツネ様のお導き」といった物語性がかみ合い、15年の活動の集大成のようなパフォーマンスになった。
日本の音楽が世界に打って出るために必要なものは何か。エンターテインメントに振り切った彼女たちのパフォーマンスは、その答えの一つだろう。BABYMETALの15周年ワールドツアーは、単なるコンサートを超え、音楽とダンスが融合した新たなエンターテインメントの形を提示している。