大野城市、敬老祝い金の対象を縮小へ 高齢化で財政負担増加が背景
大野城市、敬老祝い金対象縮小 高齢化で財政負担増

大野城市が敬老祝い金の対象縮小を決定 高齢化による財政圧迫が背景

福岡県大野城市は、長年続けてきた敬老祝い金の制度を見直す方針を固めました。新年度からは、これまで75歳以上の市民全員を対象としてきた祝い金の支給範囲を縮小し、より限定的な年齢層に絞り込むことになります。

従来の制度と財政負担の実態

これまでの制度では、年度中に75歳から86歳になる市民には3000円、87歳から96歳には5000円、97歳以上には1万円の祝い金を贈呈してきました。今年度の対象者は1万3560人に上り、敬老の日の前後には各区の役員らが安否確認を兼ねて直接手渡しする形を取っていました。

しかし、高齢化の進展に伴い対象者が年々増加している現状に加え、手渡し業務に携わる地域の負担も軽視できない状況となっています。市の財政支出が拡大する一方で、実施体制にも課題が浮き彫りになっていました。

新制度の詳細と削減効果

新年度から導入される制度では、支給対象を77歳になる人に3000円、88歳になる人に5000円、99歳以上になる人に1万円と変更します。さらに、これまで101歳以上の市民に贈っていた7000円相当のカタログギフトも廃止されることになりました。

この見直しにより、対象者は1840人に大幅に減少し、今年度と比較して約4600万円の支出削減が見込まれています。支給方法も、従来の手渡しから銀行振込に切り替えることで、地域の負担軽減を図る方針です。

制度変更の背景と今後の展望

大野城市の担当者は「高齢化社会の進展に伴い、財政面での持続可能性を確保することが急務となっていました。また、地域の役員の方々の負担軽減も重要な課題でした」と説明しています。

今回の制度見直しは、少子高齢化が進む地方自治体が直面する共通の課題に対する一つの対応策として注目されています。他の自治体でも同様の検討が進む可能性があり、高齢者福祉と財政健全化のバランスをどう取るかが問われる事例となりそうです。

市では、制度変更に伴う市民への周知を徹底するとともに、高齢者支援の他の施策との連携も検討していく方針を示しています。