兵庫県前総務部長を書類送検 内部告発者の私的情報漏洩疑い
兵庫県前総務部長書類送検 内部告発者情報漏洩

兵庫県前総務部長を書類送検 内部告発者の私的情報漏洩疑い

兵庫県警察は2月13日、斎藤元彦知事らの疑惑を内部告発した元西播磨県民局長(故人)の私的情報が漏洩した問題で、井ノ本知明・前総務部長を地方公務員法違反(守秘義務違反)の疑いで書類送検した。捜査関係者への取材により明らかになった。

書類送検の手続きと今後の展開

書類送検は、告訴や告発を受理して任意捜査した結果を、証拠資料とともに検察官に送付する手続きである。神戸地方検察庁が今後、刑事責任を問えるかどうかを慎重に判断することになる。

捜査関係者によると、送検容疑は2024年4月ごろ、元県民局長の公用パソコンに保存されていた私的情報が印刷された紙の一部を、県議会議員3人に提示するなどして秘密を漏洩したという内容である。3人とは別の県議が同容疑で県警に告発し、県警が受理していた。

第三者調査委員会の報告内容

この問題をめぐっては、昨年5月に報告書を公表した県の第三者調査委員会も、前総務部長が2024年4月中旬ごろ、県議3人に私的情報を漏洩したと認定している。報告書によると、斎藤知事と片山安孝・前副知事の指示により、「『根回し』の趣旨で漏洩を行った可能性が高い」と指摘した。

前総務部長は、知事から「そのような文書があることを議員に情報共有しといたら」という趣旨の指示を受けて県議に口頭で伝えたと認め、「正当業務」だったと主張していた。一方、斎藤知事は指示を否定しているが、指示があったとされる場に同席していた県幹部の証言も前総務部長の話とほぼ一致することから、第三者委は「これらの供述の信用性を否定することはできない」と判断した。

漏洩の目的と背景

また、漏洩の目的について第三者委は、「『元県民局長の人格や人間性に疑問を抱かせ、告発文書の信用性を弾劾する点にあった』と3県議は捉えていると理解される」と指摘した。この問題では他に、神戸学院大学の上脇博之教授も、斎藤知事と片山前副知事、前総務部長の3人を同法違反容疑で神戸地検に告発している。

兵庫県では2024年3月、斎藤知事らがパワハラ疑惑などを内部告発され、告発への知事の対応をめぐって県議会と対立した経緯がある。出直し選挙では斎藤知事が再選を果たしたが、今回の書類送検により県政をめぐる混乱が再燃する可能性がある。