群馬・伊勢崎の3人死亡事故で懲役20年判決 遺族「危険運転と認められて少し安心」
群馬3人死亡事故で懲役20年判決 遺族「危険運転と認められ安心」 (13.02.2026)

群馬・伊勢崎の死亡事故で懲役20年判決 遺族の2年間の戦いに終止符

群馬県伊勢崎市で2024年5月に発生したトラックと乗用車2台の衝突事故で家族3人が死亡した事件で、前橋地裁は2026年2月13日、被告の男性(71歳)に対し、自動車運転死傷処罰法違反(危険運転致死傷)の罪を認め、求刑通り懲役20年の判決を言い渡しました。この判決により、事故以来「危険運転と認めてもらえるのか」という不安と戦ってきた遺族の長い闘いに一つの区切りが訪れました。

「誰がどう見ても危険運転」 遺族の切実な訴え

事故で夫の塚越寛人さんを亡くした妻は、判決後の取材で「判決で『危険運転』としっかり言ってもらえて少し安心した」と心境を明かしました。遺族にとっては判決を聞くまで不安な日々が続いていたといいます。「誰がどう見ても危険な運転なのに、法律のせいで過失になったら(亡くなった)3人が一番悔しいはず」と妻は語り、事件の本質が適切に評価されることを強く望んでいました。

母の法廷陳述「毎日が幸せだった優しい子」

同じ事故で息子の塚越湊斗君を失った母親は、法廷での意見陳述で深い悲しみと愛おしい思いを次のように述べました。「湊斗が産まれてからは毎日が幸せだった。とても優しく賢い子で、とにかく可愛くて、よく笑う子だった」。遺族提供の陳述からは、突然奪われたかけがえのない命への思いが痛切に伝わってきます。

危険運転罪成立の意義と遺族の長い戦い

この事故では、トラックが対向車線にはみ出して乗用車に衝突し、乗車していた家族3人が死亡するという痛ましい結果となりました。危険運転致死傷罪の成立には、飲酒運転や過度の速度超過など、故意に近い危険な運転行為が認められる必要があります。遺族は2年間にわたり、事故の真相究明と適切な法的評価を求めて戦い続けてきました。

判決は、被告の運転行為が単なる過失ではなく、刑事罰の対象となる危険運転に該当すると明確に判断しました。これは遺族にとって、亡くなった家族の尊厳を守るための重要な一歩となりました。同時に、同種の交通事故において、危険運転罪の適用が慎重に検討されるべきであるという社会的な課題も浮き彫りにしています。

群馬県伊勢崎市で起きたこの悲劇は、交通安全の重要性を改めて社会に問いかけるとともに、遺族の長い闘いが一つの法的結論を見た瞬間でもありました。判決後、遺族は「少し安心した」と語る一方で、失った命が戻らない現実と向き合い続ける日々が続きます。