「まさか自分が…」浅草商店街理事長が被害に遭ったサポート詐欺の手口とは
浅草商店街理事長が被害に遭ったサポート詐欺の手口

パソコンの画面に虚偽の警告を表示させ、マイクロソフト(Microsoft)の社名を名乗って対策費名目で金銭をだまし取る「サポート詐欺」が横行している。観光客らでにぎわう東京・浅草で商店街をまとめる立場の人も被害に遭ってしまった。その犯行手口の実態とは。

ニセの警報音とメッセージで電話に誘導

「許せない。悔しくて仕方ない。まさか自分がだまされるなんて…」そう憤るのは、22商店街400余の店舗が加盟する浅草商店連合会の理事長・稲葉和保さん(68)だ。

3月末、事務所のパソコンでニュースサイトを見ていると突然、パソコンから「ワーン、ワーン」と大音量の警報音が。画面に「パソコンはロックされました。至急マイクロソフトのサポートセンターへご連絡ください」と表示された。

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焦った稲葉さんは、記載の「010」から始まる番号に電話。片言の日本語を話す男に言われるがままパソコンを操作し、不審なソフトをダウンロードし、男に遠隔でパソコンを操られるようになってしまった。

電子マネーでの支払い要求に16万円分のカードを購入

男は「今後のためにも、年間4万円でセキュリティーに入らないか」と言い、電子マネーのGoogle Playカードを買うように求めてきた。稲葉さんは近所のコンビニで4万円分のカードを購入し、支払い用の番号16桁を入力したが、男から「無効です」と言われた。さらに計12万円分のカード購入を求められて購入するも、再び「無効」に。男は「過払い分は返金するが、数万円単位では返せない。まず65万円を振り込んで」と要求し、稲葉さんは怒って電話を切った。

「自分の行動が正しいと思いたくて、都合良く解釈してしまった」と振り返る。警視庁浅草署に16万円分の被害届を提出。自らの失敗談を地域の会合などで話し、被害防止の啓発につなげたい考えだ。

警視庁が注意喚起

警視庁によると、サポート詐欺はパソコンやスマホの閲覧中に「ウイルス感染」や「システムエラー」の偽警告を表示し、画面上の電話番号へかけるよう誘導する手口だ。昨年の被害は認知件数で69件、被害額は計1億6000万円。今年は3月末時点で22件、1000万円の被害が確認されている。

同庁の担当者は「表示された電話番号には絶対にかけず、画面を閉じて」と説明。「遠隔操作を伴うので、金銭被害だけでなく情報漏えいの危険性もある。周囲に相談し落ち着いて対応して」と呼びかけている。

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