自転車の交通違反に対する交通反則通告制度、いわゆる「青切符」が2026年4月1日に導入されてから、5月1日で1カ月が経過した。この制度によって実際に何が変わり、利用者はどのような点に注意すべきなのか。日本自転車普及協会理事で、元自転車ロードレース選手の栗村修氏に聞いた。
青切符導入によるポジティブな変化
栗村氏は、青切符制度の導入について「ポジティブに考えれば、従来の赤切符に比べて負担が軽減された」と評価する。赤切符は刑事手続きに移行するため、罰金刑を受けると前科がつくが、青切符では反則金を納めればそれで済む。また、信号無視や逆走といった危険な走行が減るという点で「プラスの方が大きい」と述べた。
「今までは信号無視の自転車が逆走で突然現れるといった危険な場面が少なくなかったが、青切符の導入により、そうした行為が減少するはずだ」と栗村氏は指摘する。
赤切符の問題点
栗村氏は、これまでの赤切符制度について「取り締まる側も取り締まられる側も負荷が高すぎた」と振り返る。軽微な違反については、刑事手続きに移行する手間を避けるため、あえて「見過ごされてきた」という実態があったという。
「自転車の歩道通行は当たり前になり、歩行者の延長のような運用がされてきた」と栗村氏。しかし、青切符の導入により、こうした曖昧な運用が改善される可能性がある。
残る課題と注意点
一方で、栗村氏は課題も指摘する。日本の道路は幅員が狭く、自転車が安全に走行できる環境が整っていない場所が多い。青切符で車道走行が求められるケースが増えると、自転車と自動車の接触事故が増えるリスクもある。
「自転車利用者は、青切符の対象となる違反行為を理解し、ルールを守ることが重要だ。特に、信号無視や一時不停止、逆走は厳しく取り締まられる」と注意を促す。
栗村氏は、今後の展望として「青切符制度が定着すれば、自転車の交通マナーが向上し、事故減少につながる」と期待を示した。一方で、インフラ整備や啓発活動の必要性も強調した。



