江尻次郎元会長、不正融資訴訟で請求棄却求め争う方針 消滅時効も主張
江尻次郎元会長、不正融資訴訟で請求棄却求め争う方針

いわき信用組合(いわき市)を巡る一連の不正融資問題で、信組が元常勤役員20人に対し約32億円の損害賠償を連帯して支払うよう求めた訴訟において、理事長や会長として不正を主導したとされる江尻次郎氏(78)が、請求棄却を求めて争う方針であることが4日、関係者への取材で明らかになった。

江尻氏の主張

江尻氏は、役員としての任務を怠り信組に損害を与えたとする信組の訴えについて、抽象的であり、より具体的に主張するよう求めた上で、「原告の主張がなされた時点で詳しく認否、反論する」としている。具体的な認否や反論は今後行うとしつつ、信組が主張する損害のうち、10年以上経過した分については消滅時効が成立すると主張する方針を示している。

不正の内容に関する認否

不正の内容については、今後詳しく認否を行うとしながらも、無断借名融資などの事実関係はおおむね認めるとしている。また、不正発覚後、第三者委員会の調査を妨害したとの主張に対しては、業務に関する記録や行事予定を記載した手帳・ノートを処分したことや、2024年11月15日に役員らが集まり、この話し合いの結果に基づいて虚偽の説明をしたことなどは認めている。

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訴訟の概要

信組が訴えているのは、江尻氏と本多洋八元理事長(65)のほか、不正のあった時期に在任した元専務理事2人、元常務理事5人、元常勤理事7人、元常勤監事4人の計20人。信組は昨年12月、地裁いわき支部に訴えを起こした。このうち元常務理事ら7人は、請求棄却を求めて争う方針であることが判明しており、全被告連帯ではなく、それぞれが負うべき責任を明確にするよう求めている。

不正融資の実態

第三者委員会と特別調査委員会の調査によると、信組は約20年にわたり、預金者に無断で口座を偽造し架空融資を行う「無断借名融資」などの手口で、総額279億8400万円の不正融資を実行。このうち25億5100万円を外部に流出させ、不正の口止め料などの名目で反社会的勢力に9億4900万円を提供した。信組は、旧経営陣に対する刑事告訴に向けた協議も進めている。

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