岐阜県下呂市は、若者の定着促進と地域経済の活性化を目的として、全国展開する知名度の高い大手外食チェーン店などの誘致を進めるため、建設費などの初期投資額を補助する新たな制度を創設することを明らかにした。
背景と課題
市産業振興課によると、市内の小中高生とその保護者を対象に実施したアンケートでは、外食ができる大手チェーン店の誘致を求める回答が8割を超えた。現在、市内には大手チェーン店がほとんど存在せず、外食費のうち約6億3000万円が市外に流出しているという実態が浮き彫りとなっている。
補助制度の詳細
こうした状況を受け、市は「戦略的商業誘致補助金」を創設することを決定。この補助金は、土地取得費を除く初期投資総額(2億円以上)の2分の1以内、上限1億5000万円を補助する内容となっている。
応募条件として、営業開始から10年以上の継続を確約することが求められ、早期撤退の場合は年数に応じて補助金の返還義務が発生する。提案はプロポーザル方式で募集される。
財源と今後の見通し
補助金の財源は、ふるさと納税の増加分を原資とする。5日開会の市議会定例会に提出される一般会計補正予算案に盛り込まれており、承認されれば正式に制度がスタートする。
市産業振興課の中林正樹課長は記者会見で、「ハードルは高いが、形にしたい。商業誘致と創業・事業承継支援の両輪で地域経済を活性化したい」と意気込みを語った。



