メットライフ生命保険は1日、同社から代理店への出向者による情報持ち出しが、36の代理店において合計2476件に上ることが確認されたと発表した。この件数は国内の生命保険業界で過去最多規模となる。また、ディルク・オステイン社長を含む幹部4人が、報酬の一部を自主的に返納することも併せて公表された。
情報持ち出しの実態
持ち出された情報には、各代理店の業績データや競合他社の商品情報などが含まれていた。これらの情報は、スマートフォンによる撮影などの方法で外部に持ち出されていたという。一部には個人情報も含まれていたが、同社は悪用した保険募集は行われていないと説明している。
目的と背景
情報持ち出しは、代理店の状況を詳細に把握し、円滑な販売支援につなげることを目的としていたとみられる。しかし、関係者からの明示的な指示は確認されなかったとしている。メットライフは「不正競争防止法上の営業秘密保護の趣旨に照らして適切ではなかった」とコメントし、事態を重く受け止めている。
再発防止策
同社は再発防止策として、新規の出向を原則として行わない方針を打ち出した。さらに、全役職員を対象とした関連法令の研修を実施するなど、再発防止に努める姿勢を示している。
金融庁の対応
金融庁は、今回の情報持ち出し問題の原因分析を進めるため、メットライフ生命保険に対し保険業法に基づく報告徴求命令を発出した。今後の調査結果によっては、さらなる行政処分が科される可能性もある。
メットライフ生命は、今回の事態を厳粛に受け止め、再発防止に全力を挙げるとともに、顧客や関係者への信頼回復に努めるとしている。



