米イラン停戦合意にレバノン適用で食い違い、バンス副大統領は英語力誤解と主張
停戦合意で米イランがレバノン適用を巡り対立

米イラン停戦合意が早くも揺らぐ、レバノン適用巡り主張食い違い

米国とイランが7日に合意した2週間の停戦が、早くも実施段階で揺らいでいる。関係国間で合意内容の解釈に大きな食い違いが生じ、11日から始まる戦闘終結に向けた直接協議にも影響が及ぶ恐れが高まっている。

停戦違反の報告と仲介国の懸念

停戦を仲介したパキスタンのシャバズ・シャリフ首相は8日、「紛争地帯の複数の場所」で停戦違反が報告されているとSNSで指摘し、全ての当事者に自制と合意の尊重を強く求めた。実際、7日の停戦合意発表後まもなく、レバノンではイスラエルによる大規模な攻撃が開始され、イランもクウェートの発電所や海水淡水化施設を攻撃するなど、緊張が続いている。

レバノン適用を巡る米イランの真っ向対立

停戦合意がレバノンに適用されるかどうかを巡り、米国・イスラエルとイランの主張は真っ向から対立している。イランのアッバス・アラグチ外相は8日、イランと米国が「レバノンを含む全ての場所で停戦に合意した」とする仲介国パキスタンの声明を引用し、「停戦合意条件は明確かつ明白」と強調した。

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イラン側は、停戦合意にあたり、米国がイランの示した10項目の計画に「原則的に約束した」と主張している。イラン最高安全保障委員会が公表した10項目には、「レバノンを含む」全ての戦線での戦闘停止が盛り込まれていた。

バンス副大統領の反論と英語力誤解の主張

これに対し、バンス米副大統領は8日、停戦実現を後押しするためにイスラエルがレバノン攻撃の「自制」を提案したことを記者団に明かしたが、「停戦の一部とは言っていない」と反論した。さらに、イラン側の「英語の理解力」を疑問視し、誤解があると主張した。

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相も同日、「2週間の(イランとの)停戦は、レバノンを含まない」との声明を出し、レバノンでの親イラン勢力ヒズボラに対する戦闘を続行させている。

レバノン問題が停戦全体の行方に影

レバノンの問題は、停戦全体の行方を不透明にしている。イランはレバノン攻撃の報復としてホルムズ海峡の「再封鎖」に言及したが、海峡の即時開放はトランプ米大統領が停戦受け入れの条件として挙げた項目であり、さらなる対立の火種となっている。

他にも懸念材料は残る。キャロライン・レビット米大統領報道官も8日の記者会見で、イランのウラン濃縮活動の停止は、米側の「レッドライン(越えてはならない一線)」と説明した。これに対し、イラン側は10項目の計画の中で、「イランの核濃縮の権利容認」が明記済みだと指摘し、「合意違反」と反発している。

外交的解決を優先する米イランの姿勢

現状、米国は停戦を維持し、イランとの外交的解決を優先している模様で、イラン側も協議中止の意向は示していない。バンス氏は「物事は正しい方向に向かっているが、少し時間がかかる」と状況を見守る姿勢を示した。しかし、レバノンを巡る解釈の相違が早期に解消されなければ、中東情勢はさらに複雑化する可能性が高い。

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