米国土安全保障省が一部閉鎖状態に 予算失効で移民政策を巡る対立が深刻化
米国土安全保障省の支出を賄うためのつなぎ予算が、現地時間2月14日未明に失効し、同省の一部が閉鎖状態に陥りました。この事態は、移民・税関捜査局(ICE)などによる移民摘発の規制強化を巡って、政権と野党である民主党の間で激しい対立が続いていることが直接の原因となっています。
閉鎖の影響範囲と業務継続の実態
ワシントン・ポスト紙の報道によれば、今回の閉鎖の影響を受けるのは連邦職員全体の約10%程度と見られています。ただし、国家安全保障や公共サービスに関連する重要な業務については、職員が無給で働き続けることで継続される見通しです。具体的には、国境警備やテロ対策などの任務は通常通り行われるものの、一部の事務手続きや非緊急業務が停止されることになります。
第2次トランプ政権下で3度目の政府機関閉鎖
今回の閉鎖は、第2次トランプ政権において政府機関が閉鎖に追い込まれた3回目の事例となります。米政府内では現在、国土安全保障省だけが2026会計年度(2025年10月から2026年9月まで)の予算案の成立を見ていない状況が続いています。上下両院は現在休会中であり、次回の議会再開は2月23日に予定されていますが、予算問題の早期解決に向けた動きは不透明なままです。
移民政策を巡る政治的な対立の背景
今回の予算失効の根底には、移民政策をめぐる深い政治的亀裂が横たわっています。政権側は移民摘発の強化を主張する一方、野党民主党は人道的観点から規制を求めており、この対立が予算案の審議を長期化させています。特に、ICEの活動範囲や権限に関する見解の相違が、両党間の交渉を難航させる主要な要因となっています。
米国の政府機関閉鎖は、過去にも度々発生しており、その都度、連邦職員の給与遅配や公共サービスへの影響が問題視されてきました。今回のケースでも、閉鎖が長期化すれば、移民手続きの遅延や安全保障業務への支障が懸念されています。今後の議会再開後の動向が注目されますが、政治的な駆け引きが続く中、早期の解決は容易ではない情勢です。