南アフリカ政府が、人工知能(AI)活用に向けた政策草案を撤回する事態となった。参考資料にAIが生成した架空の論文が含まれていたことが明らかになったためだ。ロイター通信が27日に報じたところによると、マラツィ通信・デジタル技術相は「受け入れがたい失態だ。AIの使用に警戒心を持つべきだ」と釈明した。
草案の内容と撤回の経緯
今月10日に正式公表された草案では、国家AI委員会や教育センターを設置し、AIの利用拡大を推進する方針が示されていた。また、監視機関や安全研究所を設立して規制を強化する計画も盛り込まれていた。しかし、南アのニュースサイト「news24」が研究者の協力を得て、草案の参考資料67件をAIで調査したところ、学術誌の編集者への取材も交えた結果、少なくとも6件の論文が存在しないことが25日に判明した。
マラツィ氏の説明
マラツィ氏はX(旧ツイッター)への投稿で、AIが生成した参考資料が検証なしに引用された可能性があると説明。この失態に対し、南アメディアは「AIを規制するための政策が、AIによって妨害されたことは極めて皮肉な展開だ」と批判している。



