米国のルビオ国務長官は23日、今夏に米国、カナダ、メキシコで共催されるサッカーワールドカップ(W杯)北中米大会について、イラン代表選手の米国入国に異議を唱えないとの見解を明らかにした。ロイター通信が報じている。
ルビオ国務長官の発言内容
ルビオ国務長官は報道陣に対し、「問題はイランの選手ではなく、選手と同行しようとする一部の人物、すなわちイスラム革命防衛隊(IRGC)と関係のある者たちである。こうした人々の入国は認められない。しかし、選手は別だ」と述べた。
この発言は、イランのW杯出場を巡る懸念を和らげるものとなった。イランは米国と敵対関係にあるが、スポーツの場では分離すべきとの立場を示した形だ。
イタリア代替出場案の経緯
イランの出場を巡っては、22日に米国大統領特使のパオロ・ザンポッリ氏が国際サッカー連盟(FIFA)に対し、イランに代わりイタリアを出場させるよう要請したと報じられていた。ザンポッリ氏はAP通信の取材に対し、「私の要請は政治的なものではない。イランが参加できなかった場合の不測の事態に備えた計画だ」と説明し、FIFAへの要請を認めた。
しかし、欧州プレーオフで敗退し、3大会連続でW杯出場を逃していたイタリア側はこの案に強く反発している。イタリア五輪委員会のルチアーノ・ブオンフィリオ氏をはじめ、スポーツ界の要人は「第一に、それは不可能だ。第二に、良い案でもない」「恥ずべきものだ」などと、イランに代わる出場を次々と否定した。
FIFAの現時点の対応
朝日新聞の取材に対し、FIFAは「何も新しいことはない」と回答。イランは予定通りW杯に参加し、米国内で行われる1次リーグG組の試合を行うとしている。
イラン代表チームは、2025年3月にテヘランで行われたW杯アジア予選のウズベキスタン戦で勝利を収めるなど、実力で出場権を獲得した。今回の米国務長官の発言により、イラン選手の入国が円滑に進むことが期待される。



