自動車世界販売、スズキが日産を抜き3位に躍進 中国・米国市場が明暗分ける
自動車世界販売、スズキが日産抜き3位 中国・米国がカギ

国内自動車大手8社が27日、2025年度の世界販売実績を発表した。トヨタ自動車が過去最高を更新し、スズキが日産自動車を抜いて3位に浮上するなど、明暗が鮮明になった。市場環境が激変する中国や米国で販売を伸ばせなかったメーカーが目立つ一方、インド市場に強みを持つスズキが躍進した。

トヨタが過去最高を更新、米国市場がけん引

トヨタ自動車の世界販売台数は1047万7千台(前年度比2.0%増)で、2年ぶりに過去最高を更新した。全体をけん引したのは米国市場で、251万7千台(7.7%増)を記録。トランプ政権が電気自動車(EV)の税額控除を廃止するなど政策を転換した影響で、相対的に価格が手頃なハイブリッド車(HV)「カムリ」などの人気が高まった。欧州でも118万1千台(1.5%増)と堅調で、SUV「ヤリスクロス」などが好調だった。

一方、中国では現地メーカーの比亜迪(BYD)などとの競争激化により176万3千台(1.4%減)と減少。日本国内でも147万4千台(2.0%減)と振るわなかった。

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スズキが3位に浮上、インド市場が好調

スズキは世界販売で日産自動車を抜き、3位に浮上した。インド市場での販売が好調で、小型車「スイフト」やSUV「ジムニー」などが人気を集めた。インドでは経済成長に伴う個人消費の拡大を背景に、スズキの販売台数は前年度比で10%以上の伸びを示した。また、日本国内でも「ジムニーノマド」などの新型車が寄与した。

一方、日産自動車は中国市場での苦戦が響き、販売台数が減少。米国市場でも競争激化により低迷し、スズキに首位を譲る結果となった。日産は電動化戦略の遅れやブランド力の低下が課題とされる。

ホンダや三菱自動車も明暗分かれる

ホンダはEV戦略の見直しを迫られている。納車予定だったEVを突然発売中止するなど、電動化への対応に苦慮。中国市場でのシェア低下が顕著で、販売台数は前年度比で減少した。三菱自動車は東南アジア市場で中国勢の台頭や景気悪化の逆風を受け、正念場を迎えている。

一方、マツダやSUBARU(スバル)は北米市場でのSUV販売が好調で、増益を確保。特にスバルは米国で「アウトバック」などの需要が堅調だった。

今後の見通し:電動化と地域戦略が鍵

2025年度の結果は、各社の地域戦略と電動化への対応の差が顕著に表れた。トヨタはHV戦略で米国市場を攻略し、スズキはインド市場で存在感を強めた。一方、中国市場での競争激化は日本メーカー全体の課題であり、BYDなど現地勢の攻勢に対抗できるかが焦点となる。

今後の自動車業界では、電動化の加速に加え、インドや東南アジアなど新興国市場の開拓が重要になる。また、トランプ政権の政策変更による米国市場の変動にも注意が必要だ。各メーカーは、地域ごとの需要に合わせた商品戦略と、技術革新による競争力強化が求められる。

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