高田茜、ロイヤル・バレエ団プリンシパル10年「ほどほどができない」今夏来日公演で主役
高田茜、ロイヤル・バレエ団10年「ほどほどできない」今夏来日 (14.02.2026)

高田茜、ロイヤル・バレエ団のプリンシパルとして10年の軌跡

海外で活躍する日本人ダンサーが増える中、英国ロイヤル・バレエ団の高田茜は特に際立った存在だ。プリンシパルを務めて10年を迎え、今夏の来日公演では「リーズの結婚」と「ジゼル」の2作品で主役を演じる。ロイヤル・オペラ・ハウスでのインタビューで、高田は自身のバレエ人生や今後の展望を率直に語った。

「リーズの結婚」:コメディとドラマが融合した名作

「リーズの結婚」は、名振付家フレデリック・アシュトンが手がけたロイヤル・バレエ団の看板演目で、田園風景を舞台に若い女性リーズが結婚に至るまでを描く。高田は「ドラマチックでありながらコメディ要素も強く、着ぐるみのニワトリや本物のポニーが出てくるなど、子どもから大人まで楽しめる作品です」と説明する。

昨年11月、記者は本拠地で高田がリーズを踊る舞台を観劇。新体操のようなリボンを使った複雑な踊りをキレよく披露し、客席からは大きな「ブラボー」の歓声が湧き上がった。しかし、高田自身は当時、けがに悩まされていたという。「右足が肉離れし、左かかとの皮がむけていました。共演者もけがをしていて、リハーサルが思うように進まなかったんです。次はもっと余裕を持って臨みたいです」と振り返る。

「ほどほどというのができない」:ベテランとしての自覚と葛藤

万全の状態でなくても観客を魅了する演技力はさすがだが、高田は「気持ちとしてはベテランという感覚はありません。ほどほどにやろうというのができない性格で、激しく踊った翌日は足が痛くなることもあります」と苦笑する。バレエ一筋で歩んできたからこそ、他の道への興味も芽生えていると明かした。

「心理カウンセラーに興味があります。バレエだけに集中してきたことで、他の世界を見ていないという焦りを感じることも。今は後悔がないようにバレエを続け、ここでいいと思ったら次の道を歩みたいです」と静かだが確かな意志を語った。

来日公演と今後の活動

「リーズの結婚」は埼玉・川口総合文化センター・リリアで7月3日から5日まで上演され、高田は5日午後1時の回に出演。「ジゼル」は東京・渋谷のNHKホールで同月10日から12日まで公演され、高田は12日午後5時の回を務める。問い合わせは03・3791・8888まで。

また、高田が出演した「ウルフ・ワークス」が5月15日から、「ジゼル」が同月29日から国内の映画館で上映される。詳細は「英国ロイヤル・バレエ&オペラinシネマ」のホームページを参照のこと。