神戸市が神戸電鉄株を2.8億円購入へ 郊外住宅地の再生加速を目指す
神戸市が神鉄株2.8億円購入 郊外再生を狙う (17.02.2026)

神戸市が神戸電鉄の株を2.8億円分購入へ 郊外住宅地の再生を加速

神戸市は、神戸電鉄(神戸市兵庫区)の株を2億8千万円分購入する方針を固めたことが、市への取材で明らかになった。購入が実現すれば、神鉄の上位株主となり、経営への影響力を強めて、鉄道沿線の郊外住宅地再生を加速させる狙いがある。

神鉄の概要と市の戦略

神戸電鉄は1926年に設立された私鉄で、湊川―有馬温泉間の有馬線など5路線を運営している。神戸、三田、三木、小野の4市にまたがる総延長69.6キロの鉄道網を持ち、神戸市内では新開地を起点に北区や西区をカバーする重要な交通手段となっている。

市は、保有する別企業の株を売却して神鉄の株を購入する方針だ。現在、筆頭株主の阪急阪神ホールディングス(HD)と協議を進めており、購入が実現すれば、神鉄の株式の約1%を保有し、上位4~5番目の株主になる見込みである。市が私鉄の上位株主となるのは初めてのケースとなる。

郊外再生への取り組み

神戸市は、郊外の衰退が人口減少の一因となっているとして、再生に力を入れてきた。特に、神鉄粟生線の慢性的な赤字が住民の足に影響する懸念もあり、鉄道駅を拠点としたリノベーションを推進している。

2020年には、北神急行電鉄を阪急電鉄から事業譲渡を受けて市営化し、市営地下鉄北神線として谷上駅で神鉄沿線と接続。駅前開発を通じて、鉄道網を軸とした郊外再生に注力してきた経緯がある。

予算案と今後の展望

市は、2026年度当初予算案に、神鉄の鈴蘭台駅や岡場駅などの周辺再整備費用を盛り込んだ。神鉄に対しても、駅舎改修など沿線の魅力向上につながる投資を促す考えだ。この取り組みにより、郊外住宅地の活性化と人口減対策を強化する方針である。

神戸市の株購入は、公共交通と地域再生を結びつけた新たな戦略として注目されており、今後の展開が期待される。