猛暑対策に「日陰戦略」を策定へ 東京・品川区が都内初の取り組みを開始
猛暑対策に「日陰戦略」策定へ 品川区が都内初

猛暑対策に新たな都市戦略 品川区が「日陰戦略」を策定へ

東京都品川区は、猛暑対策の一環として、街中の日陰を増やすことを目指す新たな都市戦略「シェードポリシー(日陰戦略)」を策定する方針を固めた。気候変動対策として、都市インフラの面からも取り組みを進めるもので、2026年度中の策定を目指す。日陰づくりに特化した都市戦略は全国的に珍しく、区関係者によると、都内では初めての試みとなる見通しだ。

深刻化する夏の高温と即効性のある対策の必要性

昨年は東京都心で最高気温が35度を超えた猛暑日が観測史上最多となるなど、近年の夏の高温は深刻さを増している。熱中症による死者も増加する中、区は「これまでの省エネや温室効果ガス削減などの長期的なアプローチだけでは区民の命を守れない」と判断。より即効性のある対策として、日陰を軸とした都市づくりを進める方針を固めた。

具体的には、街中に樹木を増やしたり、歩道上にひさしを設置したりするなど、区が主体となって日陰を生み出す取り組みを推進する。さらに、ひさしを設置するビルへの容積率緩和や補助制度の新設など、民間事業者の協力を促す施策も検討する予定だ。

海外の先行事例を参考にした調査を実施

海外では、スペインのセビリア市などで同様の戦略が実績を上げており、区はこうした先行事例の調査費として、新年度予算案に750万円を計上する。17日に公表される新年度予算案に関連経費が盛り込まれ、本格的な策定作業が開始される見込みである。

この取り組みは、気候変動への適応策として、従来の緩和策に加え、より直接的な暑さ対策を強化するものとして注目されている。区は、区民の健康と安全を守るため、迅速な実施を目指すとしている。