JR京浜東北線、東急大井町線、りんかい線の3路線が乗り入れ、鉄道の車両基地も擁する品川区の大井町。そんな「鉄道の街」に、駅直結の大規模複合施設「大井町トラックス」が2026年4月に誕生した。新たなランドマーク周辺を歩いてみた。
開放的な施設と鉄道遺産
新施設はデッキでつながる開放的なショッピングセンターや、災害時に広域避難場所として機能する「トラックスパーク」などの広場を備える。山手線の車両基地「東京総合車両センター」に隣接しており、鉄道産業との深いつながりを感じさせるスポットが随所にある。交通広場には、大正時代に建設されたれんが車庫の壁面の一部が移設保存され、歴史を感じさせる。
鉄道ファン垂ぜんのルーフトップバー
鉄道ファン必見のスポットが、施設内の「ホテルメトロポリタン 大井町トラックス」26階にあるルーフトップバーだ。地上100メートルの屋外テラスからは、車両基地が隅々まで見渡せる。高層ビル群とずらりと並ぶ電車を眺めながら、グラスを傾けるのは格別だろう。ホテル宿泊客以外も利用可能で、誰でもこの絶景を楽しめる。
地元の人気店が初出店
屋外空間が多い気持ちの良い施設を散策していると、印象的な「8」の数字が目に留まる。地元で人気の立ち飲み酒場「立☆み8」が商業施設に初出店。名物の「酒盗ガーリックピザ」は、塩気とニンニクの絶妙なバランスがやみつきになる逸品だ。
ノスタルジックな東小路飲食店街
施設を後にし、駅の東口側に足を延ばすと、ノスタルジックなゲートが現れる。ディープで闇市的な雰囲気を醸し出す「東小路飲食店街」だ。通りを歩けば、人一人がやっと通れるような狭い路地裏に、昭和の香りが漂う居酒屋や小料理店がひしめき、探究心をそそられる。
ゼームス坂の歴史
飲食店街を過ぎると、傾斜が極めて緩やかな坂が目に入る。かつては急な坂だったが、明治時代に近くに住んでいた英国人のJ・M・ゼームスが私財を投じてなだらかに整備し、「ゼームス坂」として親しまれるようになった。先人の心遣いに感謝し、坂を往復してから帰路についた。



