大磯町が災害時ペット同伴避難所を指定、横浜市も同室避難場所開設へ
大磯町がペット同伴避難所指定、横浜市も同室避難場所開設

神奈川県大磯町は、災害発生時にペットとその飼い主が同一の生活空間で過ごすことができる専用の避難所を正式に指定した。この取り組みは、過去の大規模震災において、ペットを理由に自宅に留まり続ける人々や、車中泊を余儀なくされた結果エコノミークラス症候群を発症するケースが相次いだことを教訓としている。池田東一郎町長が定例記者会見で明らかにしたところによると、この避難所は「ペット同伴避難所」と名付けられ、岩田孝八記念室内競技場(広さ約600平方メートル)がその役割を担う。同施設は人工芝の屋内競技場で、通常は高齢者向けのスポーツ活動などに利用されているが、災害時には最大74人とそれぞれのペットを収容できる見込みだ。対象となるのはペット用ケージに入る中小型の犬や猫、小動物で、ケージは飼い主自身が用意する必要がある。

訓練と運営体制の構築

大磯町は昨年3月、ペット連れの9組の参加者による避難訓練をこの施設で実施した。今後もシミュレーションを重ね、避難所開設時には飼い主たちで構成される委員会が主体となって運営を行う計画だ。従来は学校の校庭の一角を動物用スペースとする「同行避難」が行われていたが、アレルギーや動物嫌いの人がいるため、ペットを室内に入れることはできなかった。町内の愛玩動物の総数は正確には把握されていないものの、狂犬病予防法に基づく犬の登録数や予防接種頭数から、全国平均より多いと推測されている。

池田町長は5月26日の会見で、「同伴避難所の運営は飼い主に頑張ってもらう。ペットも飼い主も住みやすい町になれば」と期待を述べた。

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横浜市の取り組み

一方、横浜市も「同室避難場所」として、神奈川区内にある市動物愛護センターと横浜動物専門学校の2施設を指定した。本年度中に利用ルールを策定し、運用開始を目指す。対象となるのは、高齢や病気で飼い主のケアが必要な犬や猫、あるいは無駄吠えなどの理由で地域の防災拠点への避難が難しい個体だ。両施設合わせて最大80組の収容が可能で、市は2033年度までに全18区に少なくとも1カ所ずつ設置する目標を掲げている。

動物愛護センターの待永直昭センター長は、2メートル四方のテントを並べた受け入れを想定しており、「数はまだまだ足りないが、飼い主が避難をためらわずに済む態勢を少しずつでも整えたい」と話している。

県内外の動き

県内では南足柄市も昨年、ペット同室避難訓練を実施し、今年も継続して課題の整理を進めている。県外では、2024年の能登半島地震で避難しない飼い主が問題となった教訓を踏まえ、石川県白山市がペット専門学校と協力して昨年2回の同室避難訓練を実施した。いずれも発災3日後を想定した二次避難先としての開設手順を確認したという。

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