三重県の櫛田川水系が深刻な渇水状態 少雨続きで農業への影響懸念
三重・櫛田川水系が渇水 少雨続きで農業影響懸念

三重県の櫛田川水系が深刻な渇水状態に 少雨続きで「予断持てない状況」

三重県松阪市などを流れる櫛田川水系が、昨年からの少雨により深刻な渇水状態に陥っている。国土交通省三重河川国道事務所が状況を注視しており、担当者は「長期の気象予報では引き続き少雨が予測され、予断を持てない状況」と警戒感を強めている。

正常流量を下回る状態が継続

昨年12月28日以降、魚の生育や河川環境の維持に必要な「正常流量」を下回る期間が続いたため、同事務所などは1月28日に渇水対策支部を設置した。今月11日の降雨で一時的に回復したものの、現在は再び正常流量を下回っている状態だ。

降水量の減少は顕著で、昨年11月の同地域での降水量は平年比で32%、12月は72.2%にとどまった。今月13日午前9時時点で櫛田川水系の上流部に位置する蓮ダムの貯水率は44%で、平年と比べて約25%少ない状態となっている。

水道事業者も自主節水を実施

この状況を受け、水道事業者などは自主的に節水を行っているという。同事務所によると、現時点では市民生活への直接的な影響はないものの、「4月中旬以降はコメの作付けが始まり、農業での取水量増加が予想される」と指摘。春以降の農業用水需要の高まりに対する懸念が広がっている。

昨夏も少雨で対策支部を設置

降雨不足は昨夏から続いており、同事務所などは昨年8月18日に渇水対策支部を設置し、9月29日に解散していた経緯がある。渇水問題が季節を超えて継続している実態が浮き彫りになっている。

愛知県でも渇水が深刻化

渇水問題は三重県に限ったことではない。愛知県でも状況が深刻化しており、同県の豊川用水では今後も少雨が続いた場合、3月中旬にもダムが枯渇する恐れがあるという。中部地域全体で水資源の確保が課題となっている。

国土交通省三重河川国道事務所は、今後の気象状況を注視しながら、必要に応じてさらなる対策を講じる方針を示している。地域の関係者は、節水への協力を呼びかけている。