岩手・大槌の山林火災、昨年の大船渡と比較 共通点と相違点を解説
岩手・大槌の山林火災、昨年の大船渡と比較

岩手県大槌町の2地区で4月22日午後に発生した山林火災は、延焼範囲の拡大が続いている。県内では、昨年2月にも南へ30キロほど離れた大船渡市で市面積の約1割を焼く山林火災が起きている。現時点でわかっている情報から二つの火災の共通点や相違点をまとめた。

大船渡市の火災の概要

総務省消防庁が昨年7月に公表した「火災原因調査報告書」によると、大船渡市の火災は昨年2月26日に出火。「降水の少なさ」「乾燥」「強風」の条件下で、一気に燃え広がった。出火当日までの31日間、1時間に0.5ミリを超える雨がなく、2月18日から乾燥注意報が出続けていた。当日の26日朝は強風注意報も出され、「林内の可燃物は、乾燥して燃焼しやすい条件だった」という。建物近くにある「木の切り株付近」から出た火は強風で一気に燃え広がり、午後1時ごろの覚知から1時間ほどで飛び火が同時多発。翌日も強風が吹き、スギやマツ、広葉樹を焼きながら、リアス海岸の複雑な地形によって多方向へ広がった。最終的に約3370ヘクタールが延焼、1人が死亡し、建物226棟が焼損した。「再燃の恐れがない」として鎮火が宣言されたのは、41日目の4月7日。出火原因は特定できなかったが、「相対的に可能性が高い」とされたのは、薪ストーブの煙突から出た火の粉だった。

大槌町の火災の状況

一方、今回の大槌町の火災では、前日に4.5ミリの降水量を観測するなど、平年より少ないものの雨自体は降っていた。ただ、顕著に乾燥している状況ではなかったとはいえ、乾燥注意報は出ていた。強風注意報も当日夕方まで発表されており、「乾燥」「強風」という条件は、大船渡の火災と一致する。焼損面積はさらに広がるとみられるが、23日午前6時時点で200ヘクタール超。大船渡の15分の1程度の規模にとどまるが、大槌町も大船渡市同様に沿岸部はリアス海岸で、火が燃え広がりやすい地形だ。

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今後の見通し

盛岡地方気象台によると、23日午後5時現在、これから1週間以内に雨の予報はなく、週末もおおむね晴れる見込み。24日の大槌町の最大風速は5メートルの見込みで、瞬間的に2倍程度の風が吹く場合がある。県内全体が「林野火災が起きやすい気象状況」だという。

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