日々描きためてきたスケッチは1万5千枚超。子どもの心をつかみ、大人も思わずクスッと笑ってしまう――。絵本作家のヨシタケシンスケさんに絵本づくりと作品に込めた思いを聞きました。
「ヨシタケシンスケ展かもしれない」が鹿児島で開催
4月24日から鹿児島市のカクイックス交流センターで始まる展覧会「ヨシタケシンスケ展かもしれない」に先立ち、ヨシタケさんが朝日新聞の取材に応じました。会場では原画やスケッチが多数展示され、その創作の秘密に迫ります。
原画に色がついていない理由
――原画に色がついていないのはなぜですか。
色をつけるのが苦手なんです。絵は好きですが、色をつけ始めると全然楽しくない。頭に浮かぶ情景も白黒でして。デビュー作のときに自分で色をつけて編集に見せたら「デザイナーにお願いしましょう」となってボツに。以来、色はプロに託す方針に。そのおかげで、同じ絵柄でも本ごとに違うテイストをつくれるのは良かったと思っています。
苦手な人をどう「愛でる」?
――壁一面のスケッチ(2千点以上)には、日常の何気ない観察が詰まっています。そこから生まれるユーモアや温かさの秘密は?
ヨシタケさんは「苦手なものや嫌いなものを、どうやって愛でるか考えるのが好き」と語ります。例えば、電車で隣に座った迷惑な人を、観察して面白がることでイライラが和らぐ。そんな視点が作品の根底にあります。
また、子どもだけでなく大人も共感するのは、人間の弱さや不完全さを優しく描くから。自身の経験から「完璧じゃなくていい」というメッセージを込めているそうです。
展覧会の見どころ
会場では、原画やスケッチのほか、作品の制作過程を紹介するコーナーも。ヨシタケさんの頭の中をのぞくような体験ができます。鹿児島限定のグッズも販売予定で、ファン必見です。
ヨシタケシンスケ展かもしれないは、4月24日から5月6日まで、鹿児島市のカクイックス交流センターで開催。入場料は一般800円、学生500円。



