福島県北地方を中心に県内の広い範囲で発生したひょうによる農作物被害を受け、福島県は、営農継続のために資金を借り入れる農業者を対象に、利子の一部を支援する方向で最終調整に入った。県が5日に発表した被害状況の調査結果(確定値)によると、被害総額は6億5098万円に拡大。県は23日開会予定の6月定例県議会に支援事業を盛り込んだ補正予算案を提出する方針で、支援を通じて経営への打撃を最小限に抑え、営農継続を後押ししたい考えだ。
被害総額6.5億円に拡大
5月の降ひょうによる各市町村の被害状況は、福島市でも新たに被害が確認され、被害があったのは8市町村の計176ヘクタールとなった。5月22日に公表された速報値に比べて被害総額は約8500万円、面積は40ヘクタール増加。被害額は記録が残る過去20年で2022年の約13億円に次ぐ規模となった。
被害額を市町村別に見ると、桑折町の4億7033万円が最多で、以下伊達市が9316万円、国見町が7681万円、福島市が757万円と続いた。品目別ではこれら県北4市町で被害が確認された桃が計5億9338万円で、全体の9割超を占めた。「果物王国福島」を代表する品目の一つである桃の24年の農業産出額は168億円で、県が重点園芸品目に位置付ける10品目の中で最も多く、影響が懸念されている。
農業者への支援策
県内農業者は、中東情勢の不安定化による資材高騰や、近年の猛暑で既に負担が増大しており、今回のひょう被害は離農につながりかねない。このため内堀雅雄知事は22年の対策を踏まえ、必要な支援策を検討する方針を示している。
県は22年のひょう害の際、利子の一部を補助する金融支援に加え、病害虫の防除対策などの技術支援、傷んだ枝の切断や果実の摘み取りといった追加作業に対する財政支援、傷ついた果実の販売支援を柱に支援策を講じた。今回も地元自治体やJAなどが同様の支援を要望しており、金融支援のほかにも、要望を踏まえた支援策を軸に最終調整が進みそうだ。



