石川県珠洲市大谷町の海に面した空き地で、約200匹の鯉のぼりが風に揺れながら青空を泳いでいる。2024年の能登半島地震と豪雨からの復興を目指す地域に、多くの人々が戻ってくることを願い、海風にはためく姿が印象的だ。
大谷鯉のぼりフェスティバルの歴史
大谷町では、こどもの日が近づく時期に「大谷鯉のぼりフェスティバル」が長年開催されてきた。約40年前、地域の若者たちが町おこしのために大谷川の上に鯉のぼりを掲げたのが始まりである。しかし、2024年の能登半島地震と豪雨により大谷川は甚大な被害を受け、護岸工事が続いている。
震災後の変化と復興への取り組み
2024年はフェスティバルの開催が見送られたが、昨年は空き地に場所を移し、震災ボランティアをきっかけに移住した若者たちと地域の「かつての若者たち」が協力して鯉のぼりを揚げた。そして今年は、空き地だけでなく、大谷川の上にも3列のロープを渡して鯉のぼりを掲げることができた。
ミニフェスティバルの開催
5月4日には「大谷鯉のぼりミニフェスティバル」が午前11時から開催される。地域の獅子舞や、揚げ浜式塩田で歌われてきた砂取節、馬緤キリコ太鼓などの伝統芸能が披露される予定だ。
実行委員長の酒谷空さん(24)は大谷地区の生まれで、珠洲の隣の能登町で育ったが、震災後に大好きな海で漁師になるために戻ってきた。「小さい頃から見てきた鯉のぼりが、この時期に揚がるとうれしい。震災で地域の外に出てしまった人も、帰ってきて再会できる機会にしたい」と語る。
この取り組みは、被災地の復興と地域コミュニティの再生に向けた希望の象徴として、多くの人々に感動を与えている。



