NTTドコモのかけ放題を巡る詐欺事件、被告3人に無罪判決
名古屋地裁(坂本好司裁判長、中尾佳久裁判長代読)は12日、NTTドコモの定額プラン(かけ放題)を悪用した詐欺罪に問われた会社役員の鈴木聡被告(49)ら3人に対し、無罪を言い渡した。判決は、詐欺の故意や共謀を認めず、契約主体は公判中の別の被告であると判断した。
事件の概要
起訴状によれば、鈴木被告ら3人は他の2被告と共謀し、かけ放題の回線を契約。2021年3月から6月にかけて、自動で電話をかける装置を用いて他社回線に連続発信し、本来支払うべき接続料と定額料金との差額、合計1300万円から3億2100万円の支払いを免れたとされていた。通信事業者間では、発信側の事業者が受信側に接続料(アクセスチャージ)を支払う仕組みがあり、これを不正に得ようとしたとされる。
判決の理由
判決は、鈴木被告ら3人が連続発信に関与していたことは認めたものの、「ドコモ社を欺いて契約したことを認識していたとは推認できない」と指摘。そのため、詐欺の故意や共謀は成立しないと結論づけた。また、契約主体は公判中の別の被告であるとし、3人には共謀が成立しないと判断した。
関連する罪
神山悦智被告(55)は、別件で新型コロナウイルス対策の雇用調整助成金をだまし取った詐欺罪にも問われており、この件については執行猶予付きの有罪判決が言い渡された。
検察のコメント
名古屋地検の野村安秀次席検事は、「判決内容を精査し、適切に対応したい」とコメントした。



